ブルボンは、販売やサプライチェーンを担うオンプレミスの業務システムを、Oracleのクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」へ移行した。2026年2月4日、日本オラクルが発表した。システム性能の強化とITコストの削減を図り、創出した経営資源を高品質な商品へのさらなる投資に充てる。あわせて国外リージョンを活用した災害対策(DR)体制も構築し、事業継続性の向上を実現する。
1924年創業のブルボンは、ビスケットやチョコレートなど多岐にわたる菓子類を展開し、安全で安心な商品の安定供給を掲げている。この使命を支えるIT基盤においても、事業継続性と信頼性の一層の強化が課題となっていた。
同社は従来、社内に分散していた「Oracle Database」の統合基盤として、垂直統合型システムの「Oracle Database Appliance」を採用し、ライセンスの最適化や運用負荷の軽減を進めてきた。しかし、機器の保守期限の到来や将来的な拡張性、そしてDRサイトの構築を見据え、OCI上の「Oracle Base Database Service」への移行を決めた。採用にあたり、アセスメントを通じて従来と同等の性能を維持できる最適な構成が明確になった点を評価した。
移行プロジェクトでは、アシストの支援のもとで段階的な整備を進めた。旧バージョンのデータベースからの移行に伴うプログラムへの影響を事前に特定することで、アプリケーションの改修を最小限に抑制。OCI上に検証環境と本番環境を順次整備し、運用管理基盤やDRサイトへのデータ複製設定を行い、安定稼働に必要な体制を整えた。
コスト面では、Oracle製品のサポート費用をOCIの利用料に応じて充当できるプログラム「Oracle Support Rewards」を活用した。これにより、テクノロジーサポート費用の約25パーセントを賄える見込みで、クラウド移行による価値を最大化させている。また、DRサイトを国外のリージョンに設置したことで、広域災害時にも供給を止めないレジリエンスを確保した。
ブルボンデジタル推進部システム開発課の渡邉淳一氏は、変化の激しい市場で俊敏にスケールするうえでテクノロジーは極めて重要だと指摘する。OCIへの移行により、業務システムにおける性能とコストの最適なバランスを実現し、事業継続性も強化した。システムのレジリエンスを高めることで、高品質で安心な製品を今後も安定して届けられると確信しているという。
今後は、給与や人事、受注系の販売システムなど、残る主要な業務システムについても順次OCIへ移行していく。