昭栄化学工業は、サプライチェーンリスク管理プラットフォーム「Resilire」を採用した。2月4日、Resilireが発表した。グローバルに広がるサプライチェーンの可視化とリスク管理の高度化を図るとともに、自社システム運用に伴う社内負荷の軽減につなげたい考えだ。災害発生時などの影響調査を迅速化し、事業継続計画(BCP)の実効性向上を目指す。
昭栄化学工業は、導電ペーストやナノ材料など、エレクトロニクス機器や部品に不可欠な電子材料を開発・製造する化学メーカー。同社の製品はAV機器や自動車、通信機器など幅広い分野で採用されており、取引先からは高い品質に加え、安定した供給体制の維持が強く求められている。
一方で、近年のグローバルな供給網においては、自然災害や地政学リスク、物流の混乱など、不確実性が年々高まっている。昭栄化学工業ではこうした環境変化に対応するため、従来は自社で開発・運用してきたサプライヤー管理システムを活用してきた。しかし、サプライチェーン全体の把握やリスク抽出を行うには、別の新たなツールが必要と判断した。こうした背景から、自社サプライチェーンの上流から下流までを一元管理でき、最新のリスク管理手法に対応可能なクラウド型サービスであるResilireの導入を決めた。
Resilireの導入で、取引先データの効率的な管理とサプライチェーンの多階層にわたる可視化が可能となる。これにより、リスクの把握や影響範囲の特定を迅速化し、平時・有事の両面で精度の高いリスクマネジメントを実現できる。
また、自社開発システムからResilireへ移行することで、システム保守や改修にかかる社内リソースの最適化も見込む。クラウドサービスならではの継続的な機能改善を取り込むことで、変化の激しい事業環境にも柔軟に対応できる体制を構築する。グローバルな供給網をクラウド上で一元管理することで、災害発生時における情報収集を早め、迅速な意思決定につなげていく。
昭栄化学工業資材部部長の木村周作氏は、「近年、地政学リスクや自然災害の激甚化など、サプライチェーンを取り巻く環境は複雑さを増している。安定供給という社会的責任を果たすためには、供給網の全体像を正確に把握し、有事に即座に対応できる体制が不可欠だ。Resilireの導入により情報を一元管理することで、不測の事態においても迅速かつ的確な意思決定が行える強靭な調達体制を構築していく」としている。
今後は、Resilireが持つサプライヤーとの共同可視化機能や、災害・事故などのリスク要因をリアルタイムで検知する機能を活用し、サプライチェーンの強靭化を推進する。