ブラジル・サンパウロ州軍警察は、犯罪予測システム「CRIME NABI」の有効性検証を10月から開始する。9月24日、シンギュラーパータベーションズが発表した。サンパウロ州軍警察は、CRIME NABIを活用したソリューションを導入することで、州内の犯罪発生率の低下および治安改善を目指す。
サンパウロ州は人口約4600万人を抱えるブラジル最大の州であり、経済の中心地でもある。州都サンパウロ市は人口1200万人を超え、ブラジルのみならず南半球最大の都市である。サンパウロ州はブラジルのGDPの約3分の1を生み出しており、その経済的重要性は国内外で広く認識されている。
今回導入されるCRIME NABIは、シンギュラーパータベーションズが開発した犯罪予測システム。同システムは、過去の犯罪データなどを元に、特定の時間帯や地域における犯罪発生率を予測する。サンパウロ州軍警察は、CRIME NABIの予測結果を元に、効果的なパトロール計画の立案や、監視カメラの設置場所の選定などを行う。
検証では、CRIME NABIを用いた「Hotspot Policing Tool」と「Camera Grading」の2種類のソリューションを使う。Hotspot Policing Toolは、犯罪発生率の高い地域(ホットスポット)を特定し、可視化する。Camera Gradingは、犯罪予測の結果に基づき、重点的に監視すべきカメラのリストを作成する。