小野薬品工業、オラクルのCTMS導入で臨床試験のグローバル一元管理を実現

2024年9月9日08:30|ニュースリリース公開日 2024年3月15日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 小野薬品工業は、デジタル・トランスフォーメーション(DX)戦略の一環として、臨床試験のIT基盤にオラクルのCTMS(Clinical Trial Management System)の「Oracle Life Sciences CTMS Cloud Service」を導入する。これにより、臨床試験情報およびモニタリング活動のグローバル一元管理を実現し、システム管理工数の大幅な減少を見込む。日本オラクルが2024年3月15日に発表した。

 医薬品開発においては、臨床試験の多様化が進み、グローバルでの大規模な臨床試験も今後増加が見込まれる中、モニタリング活動や臨床試験の情報をよりタイムリーかつ効率的に管理することが求められる。こうした背景から、小野薬品はオラクルのCTMSを導入した。 

 オラクルのCTMSは、グローバルでの臨床試験の進捗管理と既存の他システムとの連携により、臨床試験の品質と効率を向上できる。また、社内システムに蓄積されたデータを活用して、潜在的なリスクの予測や試験の成功確率の向上にも貢献する。具体的には、モニタリング業務のワークフローを標準化し、データをリアルタイムで可視化して業務効率を向上させる。包括的で拡張性のある統合型の臨床試験管理システムで、臨床試験情報管理のための標準モジュールとアクセラレータにより詳細な要件を実装できる。また、APIにより他システムとも柔軟に連携可能となる。また、オプションのCDA(Clinical Data Analytics)により、KPI(Key Performance Indicator)とKRI(Key Risk Indicator)をリアルタイムで可視化し分析できる。

 従来、製薬企業は、日本と海外の規制要件などの違いから、国内外で2つのCTMSを保有し、手動で項目やフォーマットを調整する必要があった。そのため管理には、多くの工数が掛かっていた。オラクルのCTMSは日本の要件を取り込みつつ、グローバルで利用できるため、1つのシステムで効率的に臨床試験を管理でき、作業工数の削減や正確な意思決定が迅速に行える利点がある。 

 今回の導入で、小野薬品は既存システムとシームレスに統合可能な最先端のソリューションを実装した。また、さまざまな試験においてクリニカル・オペレーションを合理化し、リアルタイムでデータにアクセスすることが可能になった。

ニュースリリースURL
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/ono-implements-oracle-ctms-for-global-centralized-management-of-clinical-trials-2024-03-15/