東京海上日動システムズは、Amazon Aurora PostgreSQLのバージョンアップに伴うテストの効率化を図るため、インサイトテクノロジーのSQLテストソフトウェア「Insight SQL Testing」を採用した。10月9日、インサイトテクノロジーが発表した。
東京海上日動システムズは、東京海上グループの情報システムの企画・開発から保守・運用までを一手に担う。拡張性があり運用負荷の低いITインフラ環境を目指し、2018年からオンプレミスのシステムのクラウド化プロジェクトをスタートさせ、2021年からは本格的なクラウド移行を開始してきた。データベースにはAmazon Aurora PostgreSQLを選択したが、クラウドサービスの利用に伴い一定期間ごとのバージョンアップが避けられない課題があった。
バージョンアップ対応の効率化を目指し、インフラ担当者だけでなくアプリケーションやサービスの担当者も巻き込み、Auroraのバージョンアップに伴うテストの作業負荷をいかに軽減するかを検討した。その結果、インサイトテクノロジーのInsight SQL Testingが採用された。
Insight SQL Testingは、本番環境でアプリケーションが発行するSQLを自動収集し、収集したSQLを移行先のテスト環境でテスト・評価することで、バージョンアップ時のテスト工数を大幅に削減できるソフトウェア。東京海上日動システムズでは、Insight SQL Testingの導入により、テストツールを利用しない場合と比較して、1システム当たりの工数を4人月から1~2人月に削減した。また、移行前後での性能比較機能により、移行後に性能の劣化が起こらないことを確認でき、バージョンアップへの不安を払拭できた。操作性も良く、最小限の学習コストで利用できた。
東京海上日動システムズのITインフラサービス本部インフラソリューション三部 部長の山下裕記氏は、「今後ほぼ全てのシステムをクラウド化していく流れの中で、Insight SQL Testingがさらにその力を発揮してくれることを期待している」と述べている。