キリンビールは、海外事業の経営管理において経営資源の戦略的な投資判断を支えるため、経営管理プラットフォーム「Diggle」を採用した。6月16日、Diggleを提供するディグルが発表した。海外事業に関わる管理会計情報の一元化を図り、本社と海外事業会社が同一のデータに基づいて多角的な分析や議論を行える環境を整えることで、FP&A(Financial Planning & Analysis:財務計画・分析)機能の高度化を目指す。
キリンビールの海外事業では、単体の輸出事業やロイヤリティ事業のほか、海外事業会社を含む連結管理会計の運用で、複数の表計算ソフトを使用してきた。しかし、この運用方法では業務の複雑化や属人化を招き、データの集計や確認作業に多大な工数がかかることが課題となっていた。その結果、数値の分析や事業改善に向けた検討に十分な時間を割くことが困難な状況にあった。
こうした背景から、海外事業における財務情報を正確かつ迅速に把握し、分析体制を高度化するとともに、本社と事業会社が共通の数値をもとに協議できる仕組みを構築するため、Diggleの導入を決めた。
選定にあたり、予実管理だけでなく予算策定までを幅広く網羅できる基本機能の充実度が評価された。また、複数の切り口で柔軟にデータを表現できるレポート機能の使いやすさや、コメントやメンション、URL共有など社内コミュニケーションを円滑にする機能が備わっており、事業会社側を巻き込んだ予実管理やモニタリングを進めやすい点も決め手となった。さらに、直感的なUIや、管理会計の専門知識を持つカスタマーサクセスによる業務設計および導入支援への期待も評価につながっている。
同システムの導入により、会社やエリア、カテゴリといった多様な単位で、配賦を織り込んだ管理会計レポートの作成を効率化できると見込んでいる。システム上で予算策定や実績突合の業務プロセスを実装することで、従来の表計算ソフトへの過度な依存から脱却し、業務負荷と入力ミスなどのリスク低減を図る。今後は、海外事業会社の担当者にもアカウントを付与し、同じプラットフォーム上で数値を共有しながら議論を重ねることで、事業会社と一体となったFP&A体制の強化を進めていく。