DMM.comは、カスタマーサポート部門におけるお客様の声(VoC)分析基盤として、テックタッチが提供するAI分析プラットフォーム「AI Central Voice」を採用した。5月12日、テックタッチが発表した 。年間約40万件にのぼる膨大な顧客接点データの構造化を自動化することで、これまで月間150時間を要していた集計工数を削減し、データに基づいた迅速な意思決定を支援する仕組みを構築した。
60を超える多角的なサービスを展開するDMM.comでは、年間約40万件の顧客の声が寄せられているが、従来はサービスごとに分析が分断されていた。特に深い分析を要する月間約3万件の定性情報については、5名の担当者が目視で分類・集計しており、月約150時間の工数がかかっていた。このため、現場で改善の兆しを察知しても、事業部へ投資判断を仰ぐための客観的な根拠をタイムリーに提示しにくいという課題を抱えていた。
AI Central Voiceの採用にあたっては、AIによる情報整理プロセスの透明性や、1件の問い合わせから複数の課題を抽出できる高度な分析力が評価された。また、対話形式でAIに質問できる機能が、担当者の深い考察を助けると期待されている。実際のデータを用いた検証では、1レポートあたりの作成時間を従来の3時間から最短10分まで短縮できることを確認した。
導入により、担当者は単純な集計作業から解放され、事業部への深い分析や改善提案などの付加価値の高い業務に注力できるようになる。領域を問わず横断的に顧客の声を構造化することで、定量データでは捉えきれない潜在的なニーズを抽出し、施策立案の精度を高める。さらに、各事業部が自らデータを取り出し優先順位の決定に活用できる「顧客情報基盤」を整え、組織全体での迅速な意思決定を目指す。
同社で分析業務を担う高桑氏は、「定性分析の自動化による工数削減だけでなく、意思決定のスピードと質をどこまで高められるかを重視した。AIとの対話による柔軟な分析や、既存のBIツールと共通基盤でダッシュボードを構築できる親和性の高さが決め手となった」としている。