三井住友DSアセットマネジメント、AI基盤で約款管理を刷新 作業時間を削減

2026年7月29日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 三井住友DSアセットマネジメントは、約1100ファンドの投資信託約款管理業務をAIネイティブに再構築するプラットフォームを開発し、本格運用を開始した。7月28日、システムの開発を共同で手掛けたneoAIが発表した。散在していた約款データをAIが検索・編集できる業務基盤へ集約したことで、法令改正等に伴う一括変更作業の時間を従来想定の約130時間から数分に短縮するなど、約款管理業務の効率化と正確性向上を実現している。

 三井住友DSアセットマネジメントは、約1100本におよぶファンドの投資信託約款を個別のWordファイルで管理してきた。約款は微細な変更であっても金融庁への届出や新旧対照表の作成が必要となる法定文書だが、約款本文や変更履歴、関連法令の解釈などの情報が個別ファイルや担当者の記憶に分散しており、法令改正時における対象ファンドの特定や修正作業に膨大な手作業が発生していた。

 こうした構造的課題を解決するため、同社はneoAIと共同プロジェクトを立ち上げ、AIネイティブな約款管理プラットフォームを構築した。neoAIのAI基盤「neoAI Chat」技術を活用し、既存の約款を条文単位でデータベースに取り込む構造化パイプラインを整備。ファンドの属性や条文内容に応じたタグをAIが自動付与する仕組みを取り入れ、自然言語入力とタグフィルタリングで目的の条文へ即座にアクセスできる環境を整えた。実証実験では、自然言語入力からの検索タグ抽出精度で93.3%を記録している。

 導入後は、法令改正に伴うキーワード置換や変更前後の差分検出、新旧対照表の自動出力が一貫して行えるようになった。変更履歴の追跡や承認ワークフローを組み込むことで法定文書としての正確性と監査性を維持しつつ、最終確認や承認は人間が担う設計を採用している。2026年4月の制度変更に伴う約1100ファンドの一括置換作業では、従来約130時間を要すると試算されていた業務を数分で完了させた。

 三井住友DSアセットマネジメント常務執行役員の土屋裕子氏は、「約款業務は高い正確性と履歴管理が求められ、担当者一人ひとりの経験に支えられてきた。今回、その知見を個人の記憶から組織の基盤へ移し替えられたことに大きな意味がある。今後も正確性を保ちながらAIを活用し、開示業務のさらなる高度化に取り組んでいきたい」とコメントしている。

 今後は新規約款のドラフト生成や社内システムとの連携を強化し、AIエージェントによる業務自律化や他部署の文書管理への横展開を目指す。

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