かんでんエンジニアリングは、調達DXプラットフォーム「Leaner見積」を導入した。4月13日、提供元のLeaner Technologiesが発表した。膨大なメール対応やアナログな事務作業をデジタル化することで、導入から半年で購買部全体の事務工数を2〜3割削減することに成功した。創出した時間を活用し、設計段階から購買部門が関与する「上流購買」へのシフトを加速させる。
かんでんエンジニアリングは、電力・通信インフラの「分析・診断」から「設計・施工」までを一貫して担う総合エンジニアリング企業だ。同社の購買部門では、従来の「受け身の購買」から脱却し、より早いフェーズからバイヤーの知見を活かして最適な仕様やコストを提案する「上流購買」を戦略として掲げていた。しかし、実際には数百社に及ぶサプライヤーとのメール・電話対応や、見積結果の手入力といった事務作業に追われ、戦略的な活動にリソースを割けないことが大きな課題となっていた。
システムの選定にあたっては、法改正などにも柔軟に対応できるパッケージサービスであることや、見積依頼から承認までを一気通貫でデジタル化できる点を評価した。特に、PDFを添付して一社ずつ送っていたメール送信作業をプラットフォーム上で一括送信できる仕組みや、見積結果の自動集約機能が導入の決め手となった。
導入後の効果として、見積依頼や督促、転記作業といった事務工数が圧縮された。サプライヤーとのコミュニケーションがチャットに集約されたことで、メールの確認作業や電話連絡が不要になり、入力ミスに伴う心理的負担も解消された。また、個人のメールに閉じていた見積進捗が可視化され、ワークフロー機能の活用により書類の紛失リスクやプロセスの抜け漏れといったガバナンス面の課題も解決された。
同社は、削減した工数を活用し、すでに「上流工程への参画」を本格始動させている。具体的には、購買担当者が各支店へ直接出向く活動を開始。受注前からメーカー提案や金額交渉に密に携わることで、案件網羅率の向上や、支店側での迅速な意思決定を支援している。
今後は、システムに蓄積されたデータを活用し、サプライヤー間の競争活性化や最適な選定の自動化を進める方針。かんでんエンジニアリング事業サポート本部サポート室購買部長の森谷氏は、「デスクに座って事務作業をこなすのではなく、自ら動き、お客さまの満足や会社の持続的成長に貢献できる組織を目指していきたい」としている。