ESPNは、同社が提供するオンラインゲーム「ファンタジー・フットボール」にIBMのAIプラットフォーム「watsonx」を活用した新機能を導入した。9月18日、IBMが発表した。1200万人を超えるファンタジー・フットボールユーザーに、よりパーソナライズされたデジタル体験を提供するという。
今回追加された新機能は、各選手がユーザーのチームにどのように貢献できるのかを詳細に分析し、その根拠も添えたレポートをIBMの大規模言語モデル「Granite」が箇条書き形式で生成するもの。選手の評価は、実際の成績や専門家による記事、各ユーザーのチーム構成といった複雑なデータをwatsonxのAIモデルが分析し、ユーザーごとにパーソナライズする。これによりユーザーは、移籍市場での選手獲得やトレード、出場選手の選択などで、データドリブンでより戦略的な意思決定ができるようになるという。
ファンタジー・フットボールユーザー500人を対象とした調査では、ユーザーの90%近くがゲーム内のチーム運営に何らかのかたちでAIツールを日常的に利用しており、82%が選手獲得の意思決定にAIを活用しているという。また、AIツールを利用していないユーザーでも、92%がファンタジー・フットボールのユーザー体験向上にAIが役立つと考えているとしている。こうした背景が、AIを活用した新機能の追加につながった。