山陰合同銀行、不動産ファイナンスの審査にestieを活用 10棟以上のバルク案件に対応

2026年10月19日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 山陰合同銀行は、不動産ノンリコースローンなどの審査に、estieの商業用不動産データ分析サービス「estie レジリサーチ」「estie J-REIT」と、業界特化型AIの「estie 案件管理」「estie 金融モニタリング」を使っている。情報収集の時間が減り、複数物件をまとめて審査する「バルク案件」では、10棟以上の案件にも取り組んでいる。10月16日、estieが事例を公開した。

 山陰合同銀行は、不動産ノンリコースローンをはじめ、専門性の高い融資に取り組み、法人ソリューション部のスペシャライズドファイナンスグループが担う。東京に20人(うち6人が不動産の専任)を置き、首都圏の賃貸住宅やオフィスから、ホテルへ、関西圏や地方へと、アセットとエリアを広げている。

 その過程で苦戦したのが、公開情報の取得だ。借り手側のレポートや、評価の比較対象となる類似物件の事例(コンプス)を、そのまま稟議に落とすと、鵜呑みになってしまう。公開情報から、マクロとミクロの情報をどれだけ集められるかが課題だった。以前は、J-REITの情報を取得できるサービスしか使っておらず、賃貸住宅のマーケット情報は、賃貸情報サイトなどを個別に確認する必要があって、時間がかかった。1案件で複数物件を審査するバルク案件も増え、1棟ごとの審査の質を落とさずに対応する工数の確保も課題だった。過去の案件の一覧はなく、Excelで管理する程度で、見送りの理由を細かく残していなかった。

 estie レジリサーチは、周辺の住環境や公共施設のデータも含め、瞬時に集められ、情報収集の時間が大きく減った。稟議の説明資料も、加工と出力の形式を柔軟に選べ、工数が減った。以前は、エリアが多少ずれていても、比較の事例として選ばざるを得ず、駅から遠い物件を、駅前のREIT物件と比べることもあった。今は、エリアを絞って同じエリアの物件を選べ、物件の目利きの精度が上がった。物件数が多い案件でも、審査に必要な情報をすぐ集められ、導入後は10棟以上のバルク案件にも取り組んでいる。導入の効果を、最も感じる場面だという。estie 案件管理は、資料を読み込ませると、物件の位置が自動で地図上に示され、稟議資料の作成工数が減った。ポートフォリオの管理は、今もExcelで、マップ上での可視化は、今後使いたい。検討した案件が蓄積されていけば、人の入れ替わりで属人的になりがちな経験を、組織で生かせる。

 モニタリングでは、不動産管理会社が作成する運用状況の報告書(PMレポート)の内容をExcelに転記するなど、物件数の増加に伴う工数増加が懸念されていた。estie 金融モニタリングの導入により、稼働率や単価の悪化といった予兆を一元的にモニタリングできるようになった。

 今後は、審査基準と物件情報を照合し、確認すべきポイントを自動で可視化する仕組みに期待する。ホテルは、借り手側のレポートが出る時期が遅く、稟議のスケジュールに間に合わないことがあるため、自分たちで早く調べられる環境を作りたい。コア資産の案件は絞られていく可能性があり、開発型やバリューアップ型の案件に力を入れ、審査を高度にする。最初に相談を受ける「ファースト・コール・バンク」を目指す。

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