ふくおかFG、New Relic導入でクラウド基盤の監視を効率化

2024年9月9日08:55|ニュースリリース公開日 2024年8月29日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は、New Relicのオブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」を導入した。8月29日、New Relicが発表した。クラウドの利用拡大に対応し、システムの運用監視を効率化したという。中長期的なインフラの最適化やサービスの安定につなげたい考えだ。

 FFGはAWSを中核とした「クラウド統制基盤」を構築し、グループ全体が利用できる環境を整備している。この基盤上で新規システムを稼働させたり、既存システムの移行先として活用したりしている。

 従来、クラウド統制基盤の運用監視は、複数の監視システムを組み合わせて対応していたが、クラウド上のシステム数が増加するにつれて、従来の方法では対応が困難になっていたという。そこで、クラウド統制基盤の高度化を支える「標準オブザーバビリティ環境」を確立するため、New Relicを全社基盤として採用した。

 New Relicの採用にあたっては、総合的なオブザーバビリティプラットフォームとしての機能性と、日本法人による充実した支援体制を評価したとしている。また、New Relicはユーザー数と取り込んだデータ量に応じた料金体系であるため、コストの見通しが立てやすく、投資計画が立てやすい点も採用のポイントになった。

 New Relicの導入によりクラウド統制基盤の監視・保守フローは大幅に改善されたという。従来はアラートが発生したら本番稼働中のサーバーにアクセスしてログを収集し、原因を調査する必要があった。New Relic導入後は、クラウド統制基盤の稼働状況やログをリアルタイムで確認できるようになったため、インシデント対応が迅速化・効率化され、本番稼働中のシステムで作業するリスクも解消された。また、New Relicが異常を検知すると即座に通報される仕組みも整備。業務用スマートフォンを通じて、関係者が場所を問わず同じ情報を共有し、即座に対応策を協議できるようになった。

 クラウド統制基盤上で稼働するシステムの開発・運用を担うITパートナーにも、New Relicによるオブザーバビリティ環境を利用してもらう方針。既存ツールからNew Relicへの移行を順次進めているという。今後は、New Relicから得られる観測データを関係者間で共有し、インフラ最適化やサービスの安定に活用したい考えだ。

 FFG IT統括部デジタル基盤グループ部長代理の熊懐幸浩氏は、「目の前の目標はクラウド統制基盤上の全システムにNew Relicを適用すること。次のステージではアプリケーションパフォーマンス監視(APM)の活用を本格化し、関係部門と協力しながらサービス品質とユーザー体験の向上に取り組んでいきたい」と話している。

ニュースリリース
https://newrelic.com/jp/press-release/20240829