サマンサタバサジャパンリミテッドは、散在していたNASおよびファイルサーバーの統合を目的に、クラウドストレージ「Fileforce」を採用した。4月28日、Fileforceを提供するファイルフォースが発表した。過去20年分のデータ棚卸とフォルダ体系の再設計を同時に進めることで、情報資産を一元管理し、必要なファイルへ迷わずアクセスできる環境を構築した。
サマンサタバサジャパンリミテッドは1994年設立のバッグおよびジュエリーの企画・製造・販売を手掛ける企業だ。全国に約50店舗を展開しているが、長年運用してきたオンプレミスのファイルサーバーに加え、部署ごとに設置された複数のNASが併用される状態が常態化していた。
こうした運用体制により、データの所在が不明確になる課題が生じていたという。担当者の異動や組織変更に伴いファイル管理が属人化し、情報のブラックボックス化が進行。必要な情報を探すために多大な時間を要するだけでなく、セキュリティ対策やバックアップ体制が不十分である点も懸念材料となっていた。加えて、ハードウェアの保守更新時期が迫っていたことが、クラウド移行を本格化させる契機となった。
Fileforceの採用にあたっては、コストパフォーマンスと操作性の高さを評価した。特にユーザー数無制限の料金プランは、利用人数が増えてもコスト変動がなく、予算管理の面でメリットが大きいと判断。また、エクスプローラーと同様の操作感で利用できる「Fileforce Drive」により、現場のユーザートレーニング負荷を抑えられる点や、アップロード速度を含むレスポンスの速さも決め手となった。
システム移行においては、過去20年分に及ぶ未整理データの選別と棚卸が最大のハードルとなった。各部門と協議を重ね、データの保持と廃棄を厳密に選別。棚卸と並行して「どこに何があるか一目でわかる」ことを目指してフォルダ体系を再設計し、適切な権限設定に基づいたデータの再配置を推進した。
導入の結果、分散していた情報資産の一元管理が可能とり、ファイルの検索効率が向上した。所在確認のためのコミュニケーションコストも削減され、社員の生産性向上に寄与している。また、Active Directoryとの連携によりユーザー管理の手間が軽減されたほか、ログ確認機能の活用でファイル移動などのトラブル対応も迅速化した。
同社経営管理部情報システム課の宮崎氏は、運用担当者の視点から、既存環境と変わらない操作性や柔軟な権限設定、手厚いサポート体制を評価している。今後は、整理された情報資産を基盤に、より一層の業務効率化と安全なファイル利活用を進めていく。