イオンフィナンシャルサービスは、ジェネシスクラウドサービスのクラウド型プラットフォーム「Genesys Cloud」を採用した。顧客利便性の向上とコンタクトセンター業務の効率化を図る。2月6日、導入を支援した富士通とジェネシスクラウドサービスが発表した。国内金融機関では最大級となる2500席規模での稼働となり、導入後6カ月で自動音声応答による自己完結率が21%向上するなど、顧客の待機時間削減に成果を上げているという。
イオンフィナンシャルサービスは、コード決済サービス「AEON Pay」や「イオンカード」などの決済事業に加え、銀行、保険、ローンといった多岐にわたる金融サービスを展開している。同社のコンタクトセンターでは、問い合わせ内容の多様化や案内先の細分化に伴い、顧客の待機時間が増加していることが大きな課題となっていた。また、従来のオンプレミス型システムでは改修や機能拡張に限界があり、今後のサービス拡充に対応しきれないという懸念もあった。
こうした背景から、柔軟な運用と迅速な機能拡張が可能なコンタクトセンタープラットフォームとして、Genesys Cloudの導入を決定した。システムの導入にあたっては、富士通がレポート等の管理機能やシステム間連携を含む個別カスタマイズを実施し、導入後の保守運用までを担う体制を構築した。
新システムの導入により、コンタクトセンター業務は大幅に改善されたという。自動音声応答(IVR)に自己解決メニューを拡充したことで、「引落し不能後の入金連絡受付」における自己完結率は従来比で21%向上した。また、IVRからSMSを自動送信してセルフサービスへ誘導する仕組みを導入。簡易な問い合わせを自動化したことで、オペレーターがより高度な業務に集中できる環境を整えた。クラウド化やGenesys Cloudのローコード基盤による開発環境の恩恵により、新サービス投入に伴う設定変更もスピーディに実施可能になったという。
今後は、音声認識を活用した「AIコンシェルジュ」の導入を予定している。これにより、顧客は電話機のプッシュ操作をすることなく、自然な音声対話で適切なメニューへ接続されるようになる。イオンフィナンシャルサービスは、今回の仕組みをイオングループ内の他のコンタクトセンターに展開することも視野に入れており、グループ全体の顧客体験の向上と業務の高度化を目指す。