エイチ・ツー・オーリテイリングは、一般会計、債権債務管理、資金管理、予実管理などを含む会計業務の一元化を進めるため、ワークスアプリケーションズのクラウドERP「HUE」シリーズを採用した。6月1日、ワークスアプリケーションズが発表した。現行システムのアドオン機能への依存からの脱却を図り、定型業務の自動化と脱属人化を推進する。今後はグループ約40社への段階的な展開を通じて、持続可能で環境変化に対応しやすい会計基盤の確立を目指す。
百貨店やスーパーマーケットなどを展開するエイチ・ツー・オーリテイリングでは、現行の財務会計システムにおけるアドオン機能への依存度が高く、システムの維持・保守や将来拡張の観点から持続性に課題を抱えていた。当初はパッケージの標準機能をそのまま適用する「Fit to Standard」の方針に基づき、特にアドオン機能を多く利用している債権管理領域からのシステム刷新を検討していた。しかし、周辺業務との連携や会計業務全体の最適化を考慮し、検討対象を会計領域全体へと拡大し、業務基盤の再構築に踏み切った。
選定にあたっては、周辺業務も含めて広範な領域を一元管理できる点が評価された。また、アドオン開発を前提とせず、標準機能のみで幅広い業務要件に対応できること、同業種での採用実績があり導入・運用面での見通しが立てやすいことも、HUE採用の決め手となった。今回採用したのは、財務会計・管理会計システム「HUE Financials & Strategy」、債権・債務管理システム「HUE Accounts Payable/Receivable」、財務・資金管理システム「HUE Treasury」、証憑電子データ管理サービス「HUE Works Suite DX Solutions Electronic Book Maintenance」の4製品である。
新システムの導入により、グループ全体で会計業務の標準化と効率化を進める。複雑な手作業や、複数システムにまたがる運用を見直すことで、定型作業の自動化や作業負荷の軽減、業務の属人化の抑制を図る狙いだ。これにより、現場のスタッフが日常的な入力や照合作業から一定程度解放され、分析や計画立案など専門性が求められる業務に取り組みやすい体制を整備する。将来の制度改正や事業構造の変化にも対応しやすいグループ経営基盤の構築を目指す。
エイチ・ツー・オーリテイリングのIT・デジタル推進グループ コーポレートIT・DX推進室室長の堀内氏は、現行システムにおける多数のアドオンや、複数システムにまたがる複雑な運用から脱却し、持続可能な業務基盤を構築することが大きな課題だったと説明する。HUEについては、会計領域全体を一元化できる点に加え、標準機能で幅広い業務要件に対応できる点を評価して採用を決定したとし、「本採用を通じて、グループ全体で会計業務の標準化と効率化を進めるとともに、定型作業ではなく専門性や分析力がより求められる高付加価値業務に注力しやすい体制の構築を目指す」と述べている。