ゲオホールディングスは、経費管理基盤としてSAPのクラウドサービス「SAP Concur」を採用した。出張・経費管理クラウドを提供するコンカーが11月10日、発表した。各国で個別に行われていた経費精算業務のグローバル標準化を実現し、統制強化と業務の効率化を進める。まずは米国拠点で2025年に利用を開始し、将来的にはグローバル全拠点への展開を目指す。
メディア事業やリユース事業、オフプライス事業など生活に寄り添う多岐にわたるサービスを展開するゲオホールディングスは、リユース業界で世界一を目指し、海外事業を成長戦略の柱としている。現在、アメリカ、台湾、マレーシア、タイ、シンガポール、香港の6つの国と地域で事業を展開するグローバル企業だ。
これまでの経費精算業務は、各国でExcelやワークフローなど複数の仕組みを用いて構築されており、日本本社からの統制に多大な手間がかかり、管理が難しい状況にあった。また、申請者側も手入力を前提としたアナログな業務プロセスを強いられ、非効率な運用が課題となっていた。
こうした課題を解決し、グローバル標準化を実現するため、SAP Concurの導入を決めた。導入製品には、経費精算・管理クラウドの「Concur Expense」や請求書管理クラウドの「Concur Invoice」などが含まれる。
SAP Concurの導入により、経費管理の高度化、業務の効率化、コストや人材の最適化といった複数の効果が期待されている。特に米国拠点では、年間最大1700万円のコスト削減が見込まれている。
ゲオホールディングスは、2025年に米国での利用を開始した後、2026年には日本を除くグローバル全体へ展開する方針だ。2028年には、全拠点での利用開始を目指し、経費管理のグローバル統一を進めていく考えだ。