東京都は、多言語通訳サービス「KOTOBAL」を都内110カ所の都有施設に拡大導入した。KOTBALを提供するコニカミノルタジャパンが、11月10日に発表した。外国人や障がい者など、多様な人々とのコミュニケーションをサポートし、「いつでも・どこでも・誰とでも」つながるインクルーシブな街東京の実現を目指すものだ。今回の拡大は、「東京2025デフリンピック」を契機としたデジタル技術活用の一環で、言語や障害の有無にかかわらず円滑な対話の実現につなげる。
KOTOBALは、AIによる機械翻訳に加え、24時間365日対応のオンラインオペレーターによる通訳サービスを提供する。最大32の言語に対応し、外国語通訳のほか、音声筆談や手話通訳も利用できる。
東京都は、昨年6月に都有施設38カ所へKOTOBALを導入。多くの利用実績を踏まえ、さらなる受付窓口業務の改善を目指し、今回、導入先を110カ所に拡大した。これにより、より多くの人々が公共施設を利用しやすくなる。
サービスの特長の一つは、リアルタイムAI通訳機能だ。これは、発話内容をAIが自動で言語判別し、リアルタイムで音声通訳を行うもので、会話の流れを中断することなくスムーズな意思疎通を可能にする。東京都は、東京アクアティクスセンターや有明テニスの森公園など、都内の多数の公共施設でKOTOBALを活用し、訪問者が安心して利用できる環境を整備していく考えだ。