筑波銀行、HENNGE Oneで2,400IDの認証を一元化 マルチSaaS環境の基盤に

2026年11月2日09:00|ニュース|CaseHUB.News編集部
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 筑波銀行は、グループウェア中心の業務環境から複数のSaaSを組み合わせるマルチSaaS環境への移行に合わせ、HENNGEのクラウドセキュリティサービス「HENNGE One」を認証基盤に採用した。約2400のIDでメール製品やナレッジ管理システムなどの認証を一元化し、ワンタイムパスワードアプリ「HENNGE Lock」による多要素認証で利便性とセキュリティを両立している。10月30日、HENNGEが導入事例として公開した。

 筑波銀行は茨城県を営業基盤とし、システム・事務統括部門などを軸にITを活用したセキュリティ体制の強化と業務効率化を進めている。同行は20年以上にわたり、メールや各種アプリケーションなど多くの業務を一つのグループウェアで運用してきた。数年前に全行のインターネット利用基盤を刷新した際、自前ですべての仕組みを構築・運用するのではなく外部サービスを活用する方向へかじを切り、クラウド型セキュリティサービスを導入した。これが成功体験となり、メールやファイル共有、コミュニケーション基盤を段階的にSaaSへ移す検討につながった。

 マルチSaaS環境では、定期的なパスワード変更が利用者の負担になるうえ、サービスごとにIDとパスワードを管理しなければならない。同行は認証を必ず共通の基盤を経由する形にし、利用者にIDとパスワードを入力させる運用から脱却することを目指した。

 認証基盤は複数の製品を比較し、シングルサインオンを実現する認証連携の標準規格「SAML」と、ユーザー情報の登録・更新・削除などをサービス間で連携する標準規格「SCIM」への対応を絶対条件とした。人事異動や入退職に伴うユーザー管理の自動化や、今後利用するSaaSとの連携性も重視した。他社製品は機能面で優れていても、同行の規模や運用に対してコストとのバランスが合わなかったという。ネットワークだけでなく端末や本人も含めて判断するデバイス証明書の考え方にも納得感があり、国産ベンダーであることも役員への説明で評価された。

 導入にあたっては、旧来のグループウェアの利用を継続しながら新環境を取り入れ、利用者が徐々に慣れていけるようにした。現在も従来のグループウェアを利用しており、すべてを一度に置き換えるのではなく、段階的に新しいサービスの利用を広げている。当初は自社ポータルから各サービスにアクセスする形とし、違和感なく新しい環境を使えるよう配慮した。その結果、大きな混乱なく新環境が浸透し、チャットツールなども本部を中心に定着した。

 導入後は、HENNGE Oneを入り口とすることで管理がしやすくなり、多要素認証を満たした利用者だけが各サービスにアクセスできる構成になった。IDの一元管理によって認証基盤の運用負荷も大きく下がった。HENNGE Lockは、スマートフォンに届いた通知を確認して承認するだけでログインできるため、利用者からの評判が良い。一度に理想の状態を目指すのではなく、段階的にセキュリティレベルを高めていける点も評価している。

 同行は今後、VDI環境の更改を見据えて次世代のセキュリティ基盤の整備を進める。特定のグループウェアに依存しないゼロトラスト環境の実現を構想しており、HENNGE Oneはその認証基盤の中核を担う。既存のセキュリティソリューションとも組み合わせ、全体最適を目指す。

ニュースリリース