パーソルキャリア、ID統合で「doda」などの行動データ活用を加速

2026年3月6日17:35|ニュースCaseHUB.News編集部
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 パーソルキャリアは、転職サービス「doda」とハイクラス転職サービス「doda X」のID基盤を統合した。システム基盤には、Oktaが提供するカスタマーアイデンティティ解決策「Auth0」を採用した。3月4日、Oktaが発表した。サービスを横断したユーザー行動の分析を可能にすることで、一人ひとりの状況に応じた最適なソリューションの提案や、顧客生涯価値(LTV)の最大化を目指す。

 パーソルキャリアは「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」をミッションに掲げる人材サービス企業。同社は、データ分析やAIを活用したデータ駆動型の意思決定を中核に据えたHRテック(人事分野とテクノロジーの融合)を推進している。近年、労働力不足やDX人材のニーズ高まりを背景に転職市場が活性化するなか、ユーザーがキャリアステージに応じて「doda」から「doda X」へ移行するケースが増加していた。

 しかし、両サービスはユーザーIDが個別に管理されていたため、同一人物であってもサービスを横断した行動履歴を把握することが難しく、パーソナライズされた提案を行う上での課題となっていた。また、膨大な人材データを扱うプラットフォームとして、認証セキュリティの強化も急務だった。

 ID基盤の選定にあたっては、自社開発のID管理基盤から、最新機能を迅速に利用できるIDaaS(Identity as a Service)への移行を検討した。他社製品やオープンソースソフトウェア(OSS)と比較検討した結果、Auth0の採用を決定した。サービスを停止させることなくアップデートが可能で、保守負担を軽減できる点に加え、総当たり攻撃を防御する「Auth0 Brute-Force Protection」などのセキュリティ機能が標準で充実していることを評価した。

 導入プロジェクトでは、Oktaの専門スタッフによる支援サービス「Okta Professional Services」を活用した。約1年半にわたる構築期間を経て、2025年にID統合を完了。自動ログイン時のシングルサインオン(SSO)制御や、ドメインをまたいでユーザー行動を追跡するクロスドメイン計測など、独自のカスタマイズ機能を実装した。移行にあたっては、ログインするだけで手続きが完了する仕組みを導入し、ユーザーの離脱を最小限に抑えた。

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 統合後の効果として、点在していた情報が統合されたことで、サービスを横断したユーザー行動の分析が可能になった。これにより、すでに両サービス間で新たなソリューションの検討が始まっているという。セキュリティ面でも、多要素認証(MFA)の導入やログインアラートの実装により、安全性の高い利用環境を構築した。

 パーソルキャリアテクノロジー本部ITマネジメント&インフラ・セキュリティ統括部プロジェクトBITA部シニアコンサルタントの上源勇朗氏は、ID統合により情報が線としてつながり、行動分析が可能になったと説明する。このデータをもとに新たな施策の検討が走り出しており、今後は副業・フリーランス向けサービス「HiPro」などのIDも統合し、包括的なサービス提案を加速させる。

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