レイヤーズ・コンサルティング、JAPAN AIで調査・資料準備を9割削減

2026年3月17日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 レイヤーズ・コンサルティングは、コンサルティング業務の前段における情報収集や資料準備の効率化を目的に「JAPAN AI」を採用した。3月16日、JAPAN AIが発表した。セキュアな環境下でAIエージェントを活用することで、従来最大30時間かかっていた作業時間を約3時間に短縮できる体制を構築した。削減した時間は現場での確認や提案の磨き込みに充て、コンサルティング品質のさらなる向上を目指す。

 レイヤーズ・コンサルティングは、事業戦略や業務改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)などの領域で、現場への定着まで一貫して支援する独立系コンサルティングファームだ。同社の業務では、プロジェクト推進の前段階となる情報収集や資料作成、議事録作成などの準備業務に多大な時間を要しており、本来注力すべき深い洞察や現場の観察に充てる時間が圧迫されるとの課題を抱えていた。複数のプロジェクトが並行する状況では、調査業務だけで一日が終わることも少なくなかった。

 また、業務の特性上、クライアントの機密情報を扱う機会が多く、一般的な生成AIではセキュリティ面から業務固有の情報を入力できないという制約があった。さらに、クライアントからAI導入に関する相談が増加する中で、実効性の高い支援を提供するために自社内での実践的なノウハウ蓄積も急務となっていた。

 JAPAN AIの選定にあたり、同社が求める高度なセキュリティ要件を満たしている点を評価した。具体的には、データの保存やアクセス制御に加え、入力データがAIの学習に利用されない仕様であることを重視した。また、用途に応じて複数のAIモデルを使い分けられる柔軟性も導入の決め手となった。

 導入プロセスにおいて、同社は単にツールを導入するだけでなく、業務フローを抜本的に見直した。人、AI、その他のITツールの役割を定義し直し、業務プロセスを再設計した。現在は社内で約30個のAIエージェントを運用しており、調査・レビュー、資料のたたき台作成、議事録の整理といった幅広い業務に活用している。

 導入効果として、調査や資料作成の初動にかかる時間は全体で3割から5割削減された。特に、複数人で合計30時間ほど要していた作業が約3時間に短縮された事例もあり、一部の業務では9割の作業時間削減を実現している。捻出された時間は、現場に赴いて実態を確認する「三現主義」に基づいた活動や、クライアント担当者との対話に充てられている。自社での活用を通じて得た知見は、クライアントへの業務改革支援や自動処理の提案にも活かされており、社内外で相乗効果が生まれている。

 レイヤーズ・コンサルティングは、AIが提示する「70点の答え」を前提に、専門性や現場感覚、クライアントごとの文脈を加えて「最後の30%」を磨き込むことがコンサルタントの価値になると考えている。JAPAN AIの導入により、前段の作業を高速化して磨き込みに集中できる環境が整いつつある。まずは自社で使い込み、どこでつまずくかを知ること自体が、将来的な競争力につながると実感しているという。

ニュースリリース