JFE物流は、機工事業部を支える基幹システム「機工システム」の全面刷新を完了し、2026年4月に全機能の本番稼働を開始した。システムを手掛けたエクサが9月17日に発表した。特殊車両の配車や要員管理における属人化、旧システムのデータ容量制約、システム外業務による多重入力などを解消し、物流・建設業界における働き方改革への貢献を目指す。
JFE物流の機工事業部は、プラントや天井クレーンなど大規模建設工事のマネジメントのほか、大型建造物の輸送、組立、据付を手掛ける。大型クレーンや特殊車両を活用する業務では、配車や要員管理が熟練担当者の経験・ノウハウに依存しており、属人化が長年の課題だった。
2011年に稼働を開始した旧システムはデータ容量が限界に達し、過去データの削除運用を余儀なくされていた。加えて、配車や要員管理の一部がシステム外で行われ、多重入力による業務負荷やヒューマンエラーのリスクも生じていた。
エクサは2022年11月から業務要件を詳細に分析し、JFE物流固有の高度な業務要件と将来の拡張性を満たす手法として、スクラッチ開発による再構築を採用した。プラントエンジニアリング領域における業務知見やプロジェクト遂行力を生かして開発を進めた。
当初は全機能の一斉稼働を予定していたが、2025年4月に「重機車両予約システム」を先行稼働し、配車予約をシステム化した。2026年4月の全機能稼働では、実績登録機能を追加。AI-OCRとの連携により、従来は手入力していた作業実績を一括反映できるようにし、入力業務の削減を図った。さらに、標準的な予算管理項目と見積項目を統一し、予実管理や類似見積の比較を可能にした。
データ保存先にはBoxを採用し、旧システムで課題となっていた容量制約を解消した。全面稼働後は、実績入力に伴う事務作業の削減、ペーパーレス化、月次決算業務の円滑化など、施工管理者やバックオフィス部門の負荷軽減につながる効果が現れ始めている。
JFE物流 東日本機工部部長の三原拓郎氏は、新システムによって配車予約の自動化や見積業務のシステム内統合を実現したと説明。「長年の課題であった属人的な作業の削減に向けた大きな手応えを感じている」とコメントしている。