デジタルプロモーションは、人工知能(AI)を活用して自社開発した営業支援システム(SFA)と経営ダッシュボードの全社運用を開始した。9月17日、同社が発表した。問い合わせメールやチャットからのリード集約、案件情報の要約・スコアリングを自動化するとともに、経営数値の即時把握を可能にした。自社での実践知見をもとに、AI導入の着手順の策定や開発を支援する顧問サービスの展開にもつなげる。
地域メディアの運営やマーケティングDX支援を手がけるデジタルプロモーションでは、自治体や地域企業からAI活用の相談を受ける中で、ツールの選定以前に「どの業務から着手すべきか定まらない」「研修を実施しても現場で定着しない」という課題に直面していた。同社自身も同様の課題を抱えていたことから、自社業務の整理とAI適用による効率化に着手した。
2026年5月、同社は人が担っている既存業務を起点に、10カテゴリー・36件の業務を棚卸しした。洗い出した業務に対し、優先度、想定工数、経営インパクトの三つの軸を設定して優先順位を整理。一般的な定石とされる簡易な業務からではなく、工数が大きく経営への影響度が高い営業領域を最優先の開発対象に選定した。
構築した営業SFAでは、問い合わせメールやチャットからリード情報を自動集約し、AIが要約とスコアリングを実施して案件詳細画面に展開する。案件ごとに次にとるべきアクションを提示するほか、従来は「その他」に分類されて埋もれていた案件種別も正確に仕分けられるようになった。また、同時に構築した経営ダッシュボードでは社内に分散していた数値を1画面に集約し、月次締めを待たずに毎朝の迅速な状況判断を可能にした。いずれも既製のSaaSに依存せず、内製で開発した。
同社はこの実践を通じて確立した方法論を生かし、AI導入の着手順の策定から実装までを一貫して支援する「AI開発・AI活用顧問」の本格提供を開始する。代表取締役社長の後藤晃氏は、AI導入では機能検討よりも対象業務の優先順位付けが重要だとし、今後はAI開発の外販に力を入れる考えを示した。