KINTO、グローバルEC基盤をShopifyで刷新 B2B取引の効率化とD2C体験を両立

2025年7月28日17:09|ニュースCaseHUB.News編集部
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 ライフスタイルブランド「KINTO」は、日本、欧州、米国市場でのD2CおよびB2B事業の拡大に向け、ECサイトの運用基盤を刷新した。基盤にはウェブライフのECソリューション「BiNDec」を通じ「Shopify Plus」を採用した。7月28日、ウェブライフが発表した。各国市場の複雑な要件に対応しつつ、少人数でのグローバル展開を可能にした。

 KINTOは「使い心地と佇まいの調和」をコンセプトに、テーブルウェアなどを手がけるライフスタイルブランド。2010年から海外展開を開始し、現在は欧米にも拠点を構える。同社は事業拡大に伴い、EC基盤における課題を抱えていた。D2C領域では、ブランドの世界観をECサイト上で体現し、国内外で一貫した顧客体験を提供することや、実店舗との連携、パーソナライズ施策の強化が求められていた。

 一方、B2B取引においては、既にメールなどを通じた受発注体制はあったものの、取引先ごとの価格条件管理や在庫情報の連携、グローバル市場ごとの税制・配送対応といった複雑な業務を、少人数体制で安定して運用できる基盤が必要だった。

 こうした背景から、同社はShopify Plusを基盤としたECサイト構築を決定。ウェブライフの支援のもと、7年間で日本、欧州、米国を含む4エリアで8つのストアを構築した。D2Cでは28カ国、B2Bでは24カ国への展開をウェブライフが支援した。設計にあたっては、各国の言語や通貨、税制、配送要件に対応するだけでなく、少人数でも持続可能な運用を支える保守性を重視した。

 B2B領域では、法人専用のログイン機能を設け、取引先ごとの価格や支払い条件、最低注文金額などを柔軟に管理できる仕組みを構築した。業務を自動化する「Shopify Flow」やBiNDecの独自アプリも活用している。また、企業の資源を一元管理するERP「Oracle NetSuite」とShopifyを、iPaaS「Celigo」を用いて連携させ、在庫・受注データを自動でやり取りできるようにした。

 D2C領域では、グローバルでデザインを統一し、一貫したブランドイメージを訴求。ECサイトと実店舗の双方でオリジナル刻印サービスのシミュレーション機能を展開するなど、チャネルを横断した顧客体験(OMO)の向上にも取り組んでいる。さらに、MAツール「dotdigital」を連携させ、顧客の購買履歴や興味に基づいたパーソナライズ施策も進めている。

 KINTOのチーフブランディングオフィサーである小出慎平氏は、「少人数でも運用できる体制で、多国展開を短期間で実現できた」と評価している。

ニュースリリース


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