東京ダイヤモンド工具製作所、Eight Teamで名刺情報を一元化 重複提案を解消し効率化

2025年12月24日15:43|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東京ダイヤモンド工具製作所は、顧客情報の一元管理を目的に中小企業向け名刺管理サービス「Eight Team」を採用した。12月24日、Eightを提供するSansanが発表した。全国10拠点の間で発生していた重複提案を抑止するとともに、情報の属人化を解消。kintoneを介したマーケティング施策の自動化により、Webからの問い合わせ数を最大4倍に増加させるなど、営業活動の効率化と強化につなげている。

 1932年創業の東京ダイヤモンド工具製作所は、半導体や一般製造業向けにダイヤモンド工具を製造・販売する老舗メーカーだ。全国に10拠点を構え、営業や購買部門が日々多くの取引先と接点を持っている。しかし、従来の名刺管理は個人に委ねられており、共有アドレス帳やExcelなど部門ごとに異なる手法で管理されていたため、情報が全社で散在していた。

 このため、誰がどの企業とやり取りしているかの把握に時間を要し、拠点間で同一企業へ重複して提案を行うといった非効率な状況が生じていた。過去には営業支援システム(SFA)の導入も試みたが、従業員のITリテラシーの差やデータ入力の負担が壁となり、現場への定着が進まず属人化の課題を解決できずにいた。

 こうした背景から、同社は顧客情報を全社で共有できる仕組みを整えるため、誰もが容易に扱えるツールとしてEight Teamを選定した。名刺をスマートフォンで撮影するだけでデータ化できる利便性を評価。現場への定着のしやすさが採用の決め手となった。

 Eight Teamの導入により、従来は担当者ごとにばらついていた名刺管理が統一され、3000社を超える顧客データの一元管理が可能になった。全社員が継続的に活用することで、社内の接点状況や拠点間の情報連携がスムーズになり、社内チャットや口頭での確認作業も大幅に削減された。これにより、営業活動のスピードと精度が向上した。

 また、展示会や営業活動で得た名刺もEight Teamで全社共有し、迅速なフォロー体制を構築した。kintoneやマーケティング・オートメーション(MA)ツールとも連携させ、これまで手作業だったメール配信を自動化。情報発信の頻度を高めた結果、ウェブサイトからの問い合わせ数は導入前の月20件から、月50件から80件へと増加した。

 東京ダイヤモンド工具製作所DX推進室室長兼情報システムGマネージャー兼販売促進Gマネージャーの小久保拓志氏は、「従業員のITリテラシーに差がある中で、現場が自ら使いたいと思えるシンプルな仕組みを整えることが、DXを前に進める第一歩だと考えていた。Eight Teamは直感的な操作性によって現場に自然と定着し、属人的だった情報管理が仕組みに変わった。今回の取り組みを足がかりに、誰もが自然にデジタルを使いこなす現場発のDXをさらに推進していく」と語っている。

ニュースリリース