ほぼ日、データ分析基盤を刷新しサプライチェーン最適化 販路拡大に伴う課題を解消

2026年2月10日16:40|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 ウェブサイト「ほぼ日」の運営や「ほぼ日手帳」の開発・販売を手掛けるほぼ日は、急拡大するEC事業の販売・在庫データの可視化とサプライチェーン全体の最適化を目的に、新たなデータ分析基盤を構築した。2月10日、データ分析基盤の構築を伴走型で支援したメソドロジックが発表した。データ分析基盤構築にあたっては、複数のクラウドサービスを組み合わせてデータ処理を自動化する「Modern Data Stack」と呼ばれる手法を採用。タイムリーな経営判断とコスト低減を図り、顧客体験の向上につなげたい考えだ。

 ほぼ日は、オンラインストアを通じた直接販売に加え、海外市場を含む多様な販路の拡大を急速に進めてきた。一方で、それに伴い販売情報や在庫情報の管理が複雑化し、タイムリーな集計処理が困難な状況にあったという。特に、Amazonや楽天市場といった外部プラットフォームからのデータ収集において、リアルタイム性とデータ整合性の確保が課題となっていた。

 こうした課題を解決するため、ほぼ日はデータ分析基盤の刷新を決断。メソドロジックの支援の下、複数の先進的なIT製品を組み合わせた基盤を構築した。データ収集には、API経由で自動連携を行う「Fivetran」と「Airbyte」を併用。FivetranでAmazonの販売データを連携する一方、標準機能では対応できない楽天市場に対しては、オープンソースのAirbyteを活用して独自の連携機能を開発した。低コストで柔軟なデータ収集環境を整えるとともに、システム障害時のバックアップ体制も確保したという。

 収集したデータは、クラウド型データプラットフォームの「Snowflake」に集約し、データ変換ツールの「dbt」で分析に適した形に自動加工する仕組みを整えた。これらを統合的に運用することで、従来は手作業や時間のロスが生じていた工程を自動化。ビジネスインテリジェンス(BI)ツールの「Tableau」を通じ、販路別や単品別の売上・在庫状況を日次で把握できるようになった。

20260210_hobonichi1_w847.png
データ分析基盤のイメージ(出典:メソドロジック)

 新基盤の導入により、これまで困難だった迅速な追加生産の意思決定や、発注プロセスの自動化に向けた土台が構築できたとしている。今後は、販売・物流関連コストの抑制や商品生産精度の向上による評価損の低減を見込んでいる。さらに、新たにリリースした「ほぼ日手帳アプリ」のデータ活用にも展開し、デジタルのアプリとアナログの手帳を組み合わせた新たな顧客体験の創出を目指す方針だ。

 ほぼ日取締役最高財務責任者の鈴木基男氏は、「販路が急拡大する中で情報の整理が追いついていなかったが、今回の基盤構築により経営情報の可視化を確実に進められるようになった。今後は、売上の増加に伴って利益が増加していくサイクルを作り上げていきたい」としている。

ニュースリリース