北海道エアポート、LINE活用で新千歳空港利用客との接点強化 商業売上が過去最高に

2026年8月14日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 北海道エアポートは、顧客エンゲージメントプラットフォーム「クウゼン」を導入し、新千歳空港を利用する旅行者との接点創出とLINE公式アカウントを活用した情報発信を強化している。8月13日、同製品を提供するクウゼンが、具体的な導入成果を公表した。月間のLINE公式アカウントの友だち追加数が施策前の約20倍となる3000人に増加したほか、2025年度の商業売上が過去最高を記録するなどの成果を上げている。

 新千歳空港の利用者は約7割が観光やレジャー目的で、その8割をリピーターが占める。しかし、再来訪の頻度は数年に1度と間隔が空くため、短い滞在期間で関係を築き、次の来訪や消費行動につなげるのが難しいという課題があった。さらに、従来は旅行者とのデジタルな接点が少なく、顧客の購買行動も十分に把握できていなかったため、空港での消費活動の魅力を伝えきれず、顧客単価を向上させる効果的なアプローチができていなかったという。

 こうした背景から、北海道エアポートはクウゼンを採用し、LINEを活用した情報発信を強化した。友だち追加時にアンケート回答を促す設計とした結果、95%以上という高い回答率が得られ、ユーザー属性データの蓄積に成功した。このデータを分析したところ、土産の品揃えや品質をアピールするだけでは購買につながりにくいことが判明。そこで、クーポン提供で友だち追加を促し、アンケートの回答内容を基に個別の情報を届ける方針を打ち出したという。北海道滞在中の旅行者に空港限定のお土産やグルメ情報、クーポンをタイムリーに配信する「ステップ配信」を実施し、計画的な購買や店頭での衝動買いを後押しした。

 現在、LINEの友だち追加数は月間約3000人の水準に達している。従来は月間100人から150人程度だったが、手荷物受取エリアへのポスター掲示や公式サイトからの動線を強化し、空港内テナントで使えるクーポンを特典として設定したことが、大幅増につながった。外部広告に頼らず、旅行終盤に空港へ再訪する可能性が高い顧客層と直接つながる情報発信体制を確立できたとしている。

20260814_chitose2.png
LINEを核としたマーケティング施策とその成果

 さらに、LINEでのステップ配信を核とした複合的なマーケティング施策は収益の向上に直結したという。2025年度の商業売上は過去最高を更新し、単日の最高売上も達成した。普段は立ち寄られにくいエリアへの集客や小規模テナントの発信力強化にもつながり、空港全体の回遊促進と購入率向上に貢献している。

 北海道エアポートの担当者は、「今後はWebコンテンツとして制作する北海道の観光やグルメ、お土産情報を配信に組み込み、旅行者にとっての情報価値をさらに高めていく予定だ。将来的にはオンライン環境を生かした販路設計にも取り組み、実際の空港利用者だけでなく、北海道のグルメに魅力を感じている潜在層までアプローチの対象を広げたい」とコメントしている。

ニュースリリース