千葉銀行は、グループ共通のDX基盤のセキュリティを刷新するため、「Microsoft 365 E5」を採用した。8月7日、同システムの構築を支援したアバナードが発表した。IDや端末、データ、クラウドの利用状況を横断的に監視する体制を整え、2026年3月から4月にかけて順次稼働し、実運用を開始している。
同行は、グループ各社や関連団体など20を超える組織間の情報連携を強化するため、Microsoft 365を活用したDXを推進している。これに伴い、情報資産を保護しながらクラウド上で安全にデータを扱うセキュリティモデルへの転換を急いでいた。情報漏えいリスクの高まりや、クラウド利用の拡大による攻撃対象領域の増加、シャドーITといった新たな脅威に対応するため、リスクを統合的に管理する体制を必要としていた。
そこで同行は、「設計から運用までの一貫したセキュリティ変革」を掲げ、Microsoft 365の最上位プランであるE5ライセンスの採用を決めた。網羅的かつ高度なセキュリティ機能を備えるE5を共通基盤とすることで、IDから端末、データ、クラウドの利用状況に至る幅広い領域の監視・統制の仕組みを「一体として設計」できると判断したためだ。構築を支援するパートナーには、マイクロソフト製品に対する専門性の高さに加え、E5の機能を最大限に生かすシステム全体のアーキテクチャ提案力を評価してアバナードを選定した。
プロジェクトでは、アバナードが初期段階から参画してタスクを整理。「Microsoft Purview」によるデータ保護や「Microsoft Defender」群を用いた脅威対策、「Microsoft Sentinel」を活用した監視基盤の構築など、技術領域全体の設計と導入を担った。さらに、情報管理規定の整備や、実運用を見据えた運用設計、行員への知見移転計画の策定なども支援。同社がPMOに近い立場で進行を管理したことも、プロジェクトの安定的な推進につながったという。
新システムの稼働により、同行グループで横断的な監視・統制を行う基盤が整った。現在は、共同でSOCの運営体制を構築している。アバナードは日常の運用を支援するとともに、運営にあたる行員のスキル向上を後押ししている。今後は監視や運用の高度化を図り、共同でセキュリティ強化を進める方針だ。