大林組は、労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所、MetaMoJiとリスク予測システム「安全AIソリューション」を共同開発し、作業手順書の作成や危険予知(KY)活動に活用している。建設現場の安全意識向上につながっているという。5月8日、MetaMoJiが発表した。
建設現場では、作業前のKY活動で作業のリスクを共有して安全意識を高めるのが一般的。しかし大林組は「今は多くの建設現場で30~40代の中堅が少なく、ベテランから若手への技術の継承が十分ではないことや、ベテラン職員でも全てのリスクを把握しているわけではないということに課題を感じていた」という。
そうした課題の解決策として3者が共同開発した安全AIソリューションは、過去の労災報告データをもとに災害発生のリスクを予測する。個人の経験やノウハウからは想定できない災害リスクも広く、漏れなく予測できるとしている。さまざまな局面で、AIエンジンがスピーディーに災害リスクやその原因・対策を提示し、記録すべき帳票に自動的にそれらの情報を組み込む仕組みを備えているという。
大林組JVが施工を手掛けている早明浦ダム再生事業の現場事務所では、KY活動に加えて作業手順書の作成に安全AIソリューションを導入した。協力会社のベテランの職長が作成した作業手順書に対して、元請けである大林組の若手職員は「安全AIソリューション」で提示されたリスク予測を参考にしながら適切な指示を出せるようになったとしている。
ニュースリリースURL
https://metamoji.com/jp/news/20240508/