大和証券グループ、NECと提携しデジタル技術で社会課題解決へ

　大和証券グループ本社は、デジタルトランスフォーメーション（DX）によるによる社会課題解決に向けた事業共創のため、NECと業務提携契約を締結した。2023年10月12日、両社が発表した。

　大和証券グループは、経営ビジョン「2030Vision」において「貯蓄からSDGs へ」をコアコンセプトに、資金循環の仕組みづくりを通じたSDGsの実現を目指している。その一環として、外部パートナーとのオープン・イノベーションにも積極的に取り組んでいる。NECは、事業を通じて社会課題の解決に取り組む社会価値創造型企業として、さまざまなステークホルダーとの共創を進めている。

　今回の提携により、大和証券グループは、資本市場や金融ビジネスに関する専門性、幅広い顧客ネットワークと、NECが持つAIをはじめとした先進デジタル技術、DX実装の構想策定から運用までを支援するサービス提供能力を組み合わせ、事業共創を行う。両社は、顧客ニーズを深く理解し、単独では提供が困難な新たな製品、サービスを創出することで、高齢化社会におけるウェルビーイングの実現やカーボンニュートラルの達成などの社会課題解決を目指す。

　具体的な取り組みとして、両社は、人生100年時代における充実したシニアライフを支援する新たなサービス開発に着手する。AIや高度データ分析などのデジタル技術を活用し、相続や健康などの課題に対し、パーソナライズされた解決策を誰もが使いやすい形で提供するサービスを目指す。

　その第一弾として、資産の承継に関する家族間コミュニケーションの課題を解決するための実証実験を行った。高齢者が家族や先祖に関する想いを深いつながりのある品と共にデジタル空間上に登録することで、手軽に家族で鑑賞、想いを残し・伝えることができるスマートフォン用アプリケーションを開発し、課題解決策としての有用性を確認した。

　今後は、生活習慣病など、加齢と共に増加する健康に関する課題を解決するため、NECのAIを活用したヘルスケア関連サービスと、大和証券グループの幅広い顧客ネットワークを生かし、主に高齢世代向けの健康管理や病気の予防に関する新たなサービス開発を協議していく。 

ニュースリリースURL
https://jpn.nec.com/press/202310/20231012_03.html