羽田空港、NECの顔認証で入国審査の待ち時間短縮へ、2024年1月31日から実証実験を開始

2024年9月9日08:20|ニュースリリース公開日 2024年1月25日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 入国在留管理庁と財務省税関は、羽田空港第2ターミナルにおける入国審査、税関申告手続きをワンストップ化する「共同キオスク」の設置および関連システムの設計をNECに発注した。本端末は2024年1月31日から実証実験が始まる。NECが2024年1月25日に発表した。

 訪日外国人旅行者数の増加に伴い、入国審査・税関申告では電子手続きを利用する旅客が急増している。2030年には訪日外国人旅行者数6000万人という政府目標が掲げられており、円滑で効率的な空港での入国手続きが必要不可欠となっている。

 今回導入される共同キオスクは、デジタル庁が提供する入国手続きオンラインサービス「Visit Japan Web」で作成した外国人入国記録、税関申告情報のQRコード、IC旅券を入国動線上に設置した共同キオスクに登録し、顔写真撮影の実施および顔認証による本人確認と、指紋情報の読み取り(日本人は対象外)を行うことで入国審査・税関申告の手続きをワンストップ化する。これによりスムーズな入国手続きと空港の混雑緩和を実現する。

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入国動線上における設置の様子

共同キオスクの特徴は以下の通り。

●顔認証技術と指紋認証技術を活用した信頼性の高い本人確認:NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術で高い認証精度を有する顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用した認証により、信頼性の高い本人確認が可能。利用者の身長に合わせカメラを自動選定するため、身長の高低や車いす利用の有無に関わらずスピーディに認証ができる。マスクやサングラスなどの装飾物を自動検知し対象の利用者にのみ着脱を促すなど、最小限の手順で入国審査に適した顔写真を撮影する仕組みを採用している。また、これまで培ってきた指紋認証技術を活用し、照合精度を低下させずに指紋の読み取りを高速化してスムーズな運用を実現する。
●画面設計や各種サポートシステムによる高いユーザビリティの実現:外国人入国記録と税関申告情報のQRコードを共同キオスクにかざした際に自動で利用者に適した言語表示を行うことで、言語設定の手間を省く。操作画面においてイラストの活用や配色に工夫を凝らすなどユーザーを中心としたデザイン設計を行うことで、初めて操作する利用者でもスムーズな手続きが可能。必要に応じアニメーションや音声などにより操作をアシストするサポート機能も備え、利用者がストレスなく手続きを行える。

ニュースリリースURL
https://jpn.nec.com/press/202401/20240125_01.html