NEC、ERPをSAP S/4HANA Cloudに移行 生成AI活用し移行を効率化
2024年9月9日08:40｜ニュースリリース公開日 2024年5月17日｜ニュース｜CaseHUB.News編集部
NECは5月17日、SAPが提供するクラウド移行の包括的ソリューション「RISE with SAP」を採用し、現在オンプレミス環境で利用しているERP「SAP S/4HANA」を、AWS上で稼働するクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud」に移行すると発表した。ERPの標準機能を最大限に活用してカスタマイズを最小限に抑える「クリーンコア」アプローチを採用し、将来のシステム更新や運用コストの削減、市場の変化に対応しやすいビジネス基盤の構築を目指す。新システムは2025年5月に稼働予定。アビームコンサルティングが移行プロジェクトを支援する。
NECは現在、1200以上のアドオンと200以上の外部インターフェースを含む大規模なシステム環境を運用しているという。クラウド移行にあたっては、NEC自社開発の生成AI「cotomi」と、SAPの自然言語処理用コパイロット「Joule」を活用する。アドオン分析、レポートの解釈、仕様書からのコード生成、各種テストなどの重要なプロセスを自動化するという。NECは「SAPのAIツールを活用し、移行を効率化する企業として、業界の先例となる」としている。
NEC社長兼CEOの森田隆之氏は「自社を最初の顧客と位置づける『クライアントゼロ』の考えに基づき、最先端のテクノロジーをNEC自身で実践し、そこで得た知見やノウハウをお客様や社会と共有している。今回のSAPとの画期的な導入は、クラウドへの移行を目指す他の企業にとって新たな業界の青写真となる」と意気込む。