慶應義塾、NotionでAIキャンパス構築 168年の知的資産を集約し教育研究を刷新

2026年2月26日00:19|ニュースCaseHUB.News編集部
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 慶應義塾は、世界最高峰の「AIキャンパス」の構築に向け、コネクテッドワークスペース「Notion」を採用した。2月25日、Notion Labs Japanが発表した。全教職員への導入を皮切りに、学内に分散する168年分の知的資産と日々の業務オペレーションを一つのプラットフォームに集約する。人間とAIが信頼できる情報を共有しながら協働できる環境を整え、業務効率化と教育研究の質向上を加速させる。

 慶應義塾は、AIを全学的な知的インフラと位置づけ、文理を問わず全学生と研究者がAIを活用して社会発展に寄与するためのビジョン「AIキャンパス構想」を掲げている。3年以内に世界最高峰のAI環境を整備することを目指し、最先端のデジタル環境の構築と、世界トップレベルのプラットフォーム企業との連携を推進している。

 生成AIの活用が急速に進む中、教育機関においてはAIを単一のツールとして利用するだけでなく、意思決定や業務遂行に必要な文書や履歴、業務フローを継続的に整備し、AIが参照できる「信頼できるコンテキスト」を供給し続けることが重要課題となっていた。Notionは、ドキュメント、プロジェクト、ナレッジ、業務運用を一箇所に集約できる特性を持ち、組織の知識と実行をつなぐ起点として、人間とAIがチームメイトのように協働する環境づくりを支援する。

 今回の戦略的連携に基づき、両者は包括的連携覚書(MOU)を締結した。具体的な取り組みとして、まずは学内の知識資産と業務オペレーションをNotion上に集約し、必要な情報へ迅速にアクセスできる統合的な管理基盤を構築する。これにより、情報の検索や取りまとめ、引き継ぎといった「仕事のための仕事」を削減し、教職員が教育、研究、学生支援などの本質的で価値の高い業務に注力できる環境を整備する。

 また、教職員への導入で得た知見を基に、学生の学びや創造の場におけるAI活用も段階的に検討していく。責任あるAI活用の促進と実践知の醸成を支援する方針だ。さらに、これらの取り組みで得られた進捗や成果、運用ノウハウ、テンプレートなどは、国内外の教育機関や社会へ広く共有し、還元することを目指す。

 Notionは導入設計から定着化までを伴走型で支援する。運用相談や優先的なサポートに加え、学内での活用を先導するチャンピオンの育成やトレーニング設計を通じて利用を促進し、最高水準のAI環境で人間の主体性を醸成する場づくりを後押しする。

 慶應義塾塾長の伊藤公平氏は、Notionとの連携を心から歓迎すると述べている。同塾が目指すのは人間中心のAIキャンパスであり、最先端のAIと切磋琢磨し、自らの独自性を発揮できる人材を育む場として、教育、研究、運営を刷新したいという。情報を集約し、誰もがAIを自在に使いこなす基盤を整えることが、塾生や研究者の知の創造を加速させる鍵になると期待を寄せている。

ニュースリリース