NTT Sports XとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、NTT Sports Xが管理するラグビー場「浦安Dパーク」の施設管理・運営に自動走行ロボットを導入する。9月11日、両社が発表した。NTT Comの管制サービスを活用して複数メーカーの自動走行ロボットを運用する計画で、業務効率化や労働力不足の解決につなげたい考えだ。
スポーツ施設の管理・運営は、警備や清掃、来訪者の対応、競技用設備の維持管理など、業務が多岐にわたる。全ての業務で十分な労働力を確保するハードルが高く、ロボットをはじめとするデジタル技術の活用も模索されているが、1種類のロボットだけで対応するのは困難だという課題がある。
NTT Sports Xはラグビー関連事業を手がけ、NTTドコモ、NTT Com、NTTが出資している。ラグビーチーム「浦安D-Rocks」を運営し、浦安Dパークはその練習拠点。同社とNTT Comは、各種業務に適した複数メーカーのロボットを浦安Dパークに導入し、自動走行ロボット管制サービス「RobiCo」で制御する運用体制を構築するという。具体的には、まず巡回業務にロボットを活用する。屋外で定期的かつ高頻度で行うため負荷が大きいという。門の開閉確認、フィールド内に置きっぱなしになっている物のチェック、競技用設備の点検など、複数の施設管理業務を1台のロボットで行う。
また、試合・イベント開催時の利用者対応といったスタジアム運営業務では、利用者へのドリンクサーブなどを想定し、ユースケースに合わせて複数メーカーのロボットを使う方針だ。
両社は浦安Dパークを、ロボットの社会実装に向けたテストフィールドと位置付けている。ロボットメーカーなどのパートナー向けのコンテンツも整備する予定だという。また、NTT Comが加盟しているロボットデリバリー協会を通じて、関連企業とも連携して幅広いユースケースを創出していきたいとしている。