NTT西日本は、通信トラブルに関する電話受付業務の効率化を目的に、生成AIを活用した音声自動受付システム「AI-IVR」を採用した。2月25日、NTT西日本が発表した。自然災害時などの入電急増に伴う窓口の混雑を解消し、顧客の待ち時間短縮とストレスのない受付体制の構築を目指す。2月27日から一部エリアでトライアルを開始し、順次拡大していく。
NTT西日本はこれまで、故障やトラブルに関する電話応対を主にオペレーターが担ってきた。しかし、大規模な自然災害が発生した際などは問い合わせが一時的に急増し、電話がつながりにくくなることで顧客を長時間待たせてしまうケースが課題となっていた。こうした背景から、同社は顧客体験(CX)の向上を掲げ、AIを活用したコールセンター業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進。その一環として、生成AIによる自動受付の導入を決めた。
今回導入したシステムは、NTTテクノクロスの生成AIを活用した振り分け基盤やボイスボット基盤などを組み合わせた音声自動応答ソリューションだ。電話での申告内容を、AIが「故障」と「故障以外(不安全設備の報告や設備移設の要望など)」に自動で判別し、適切に仕分ける。
故障以外の申告については、顧客の自然な話し言葉をAIが解析し、内容を判断した上で必要な事項を自動で質問する。これにより、受付から対応完了までのプロセスをスムーズに完結できる仕組みを整えた。一部の業務をAIが代替することで、人による対応が不可欠な領域にリソースを集中させ、迅速かつ確実な応対を実現したい考えだ。
トライアルは2月27日の午前9時から3月31日の午後5時まで実施する。期間内に対象エリアを順次拡大し、システムの精度や実用性を検証する。
NTT西日本では、今回の自動受付システムの導入を皮切りに、AI技術の精度向上や対応範囲のさらなる拡大を検討していく方針だ。また、電話窓口の混雑緩和に向け、待ち時間なしで修理予約などが可能なWeb受付「Web113」の活用も併せて促進し、多角的なチャネルで顧客サポートの質を高めていく。
NTT西日本は、今後も最新のAI技術を積極的に取り入れることで、顧客を待たせない受付体制の実現と、さらなるサービス品質の向上に努める。