近畿労働金庫、Nutanix Cloud Platformで金融デジタル化に向けた基盤構築

2024年9月9日08:25|ニュースリリース公開日 2024年2月27日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 近畿労働金庫は、金融デジタル化に向けたインフラのモダナイゼーションを実現するため、Nutanix Cloud Platformを採用した。2024年2月27日、Nutanixが発表した。

 近畿労働金庫は、働く人を主な顧客とした非営利の福祉金融機関。「資産形成のアドバイスのさらなる強化」「高金利のローン利用防止と他行ローンの借換え強化」「ウィズコロナ時代における組合員への生活支援」を柱とする生活応援運動に取り組んでいる。同社は今後の施策として、非対面、非接触による取引の推進、ユーザーアプリケーションによる夜間対応など取引チャネルの拡充、多様なサービス提供など、デジタル技術の活用を挙げている。労働金庫業態が2030年に予定する勘定系、情報系システムの更改に向け、現状の汎用機メインからオープン系やクラウドを考慮した環境の構築を検討している。

 従来は、庫内用のグループウェアやメールソフトウェア、独自に開発した業務アプリケーションなどの稼働にVMware vSAN、3-Tierの2つの環境を利用していた。しかし、運用側の不慣れもあり、問い合わせ対応など管理が煩雑という問題を抱えていた。今回、シンプルな環境の導入を目指し、異なるハードウェアでクラスターを組める柔軟性、ワンクリックで対応できるメンテナンス性の高さ、そしてそれに付随したセキュリティや脆弱性対応の容易さを理由にNutanix Cloud Platformの採用を決定した。

 Nutanix Cloud Platformの導入により、構成がシンプルになり、障害予兆もわかりやすい管理画面で作業効率が向上した。これにより、脆弱性やセキュリティ対応などの業務に専念できるようになった。さらに、Nutanixのパートナーである兼松エレクトロニクスが問い合わせに対応することで、運用業務が容易になり効率が向上した。

 近畿労働金庫のデジタル推進部担当部長である岸田晃治氏は、「金融業界でも、さまざまな業者がサイバー攻撃を受けている状況だが、当庫ではファームウェアのアップデートなど、極力遅れが出ないように対応している。特に新環境における脆弱性診断の対応など、でき得る限り攻撃されない環境作りに努めている。Nutanix Cloud Platformを導入したことにより、運用管理面で余裕のできた工数をセキュリティ対策に振り向けられるメリットはとても大きいと考えられる」と述べている。

 今後、近畿労働金庫ではデジタル化による取引のフルセルフ化とセミセルフ化を推進し、専用のアプリケーションやキャッシュレス決済などにより事務処理の削減や勘定ミスなどの事務事故の削減を目指す。また、申し込み手続きにおけるWebシステムの活用やオンライン相談へのチャット導入などを検討し、顧客サービス向上を推進する予定だ。

ニュースリリースURL
https://www.nutanix.com/jp/press-releases/2024/kinki-labour-bank-adopts-nutanix-cloud-platform