竹中工務店、請求書処理をデジタル化し業務効率化

2024年12月4日23:41|ニュースCaseHUB.News編集部
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 竹中工務店は、Sansanのインボイス管理サービス「Bill One」を全社導入した。2024年12月4日、Sansanが発表した。全国1000以上の拠点で受領する年間約20万件の紙の請求書をデジタル化し、業務効率化を目指す。

 竹中工務店は、本社・本支店および建設現場など全国1000以上の拠点で、年間約40万件の請求書を受領している。これまで、そのうち約20万件は紙の請求書で受領し、精査や承認、保管などに多くの工数を要していた。Bill Oneの導入により、請求書受領後の精査・承認・保管といった処理プロセスを全てデジタル化し、業務効率化を図る。

 竹中工務店では、本社・本支店では年間約10万件の請求書の大半を紙で受領し、確認や承認、保管に手間がかかっていた。建設現場事務所では年間約30万件の請求書を受領しており、そのうち約20万件は建設業界の電子商取引ネットワーク「CI-NET」を介し電子データで受領している。残りの約10万件は紙で受領しており、紙と電子で異なる処理プロセスが存在していた。Bill Oneを活用することで、紙がメインの本社・本支店と、業務プロセスが電子と紙で分岐してしまう建設現場事務所の両方において請求書の処理プロセスをデジタルに一本化し、作業工数を大幅に削減する。

 竹中工務店は、さまざまな地域で施工を行っており、その地域に根ざした商店など小規模事業者との取引も多い。小規模事業者の場合、手書きの請求書を郵送や手渡しで受け取るケースが一般的である。Bill Oneを導入することで、手書きの請求書もBill Oneで代理受領し、99.9%の精度で素早くデータ化できる。そのため、取引先に負担をかけずに、手書き文字の読み取りやシステムへの手入力などのアナログな作業を削減でき、請求書業務の効率化を実現する。

 建設現場事務所では、主に建設業界向けのCI-NETを通じ請求書を電子データで受領し、自社の工事費管理システムで精査・承認等の業務を実施している。しかし、建設業以外の取引先からは紙で請求書を受領するため、紙のまま業務を実施し原本保管をしていた。

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Bill Oneでの請求書管理のイメージ

 そこで、紙の請求書を電子で受領し、Bill One導入で自社の工事費管理システムとAPI連携した。それにより請求書の処理を全てデジタル化し、自社システム上で一気通貫して行える業務フローを構築した。請求書の精査や回覧、承認、保管といった一連の請求書業務のスピード向上、効率化が図られた。

 竹中工務店 デジタル室 ビジネスアプリケーション2グループ長の郷門輝雄氏は、Bill Oneについて「取引先の業界を問わず紙で受け取っていた請求書を電子に移行できた」と評価している。また、「取引先を含めた業界全体の生産性向上に貢献していきたい」と今後の展望を語った。

ニュースリリース