カワタキコーポレーションは、人事・総務業務のデジタル化を目的に、スパイラルのローコード開発プラットフォーム「SPIRAL ver.1」を採用した。2月9日、スパイラルが発表した。給与明細や雇用契約書のWeb化により、従来3名で毎月約9時間を要していた紙関連業務をほぼ解消した。今後は現場のニーズに応じ、ポータルサイトの機能を順次拡張していく。
カワタキコーポレーションは、生協向けの商品卸や物流事業を展開する創業110年の老舗企業。全国9拠点で約1600人の従業員を雇用しているが、その約9割をパートタイマーが占める。従来、給与明細や雇用契約書の発行、各種書類のやり取りをすべて紙で行っていたため、毎月の印刷や仕分け、発送作業が総務部門の大きな負担となっていた。また、年間約6000枚に及ぶ雇用契約書への記入や捺印が従業員側の負担にもなっており、業務効率化が長年の課題だった。
こうした課題を解決するため、同社は人事・総務業務のWeb化を決定。必要な機能に絞ってシステムを構築できる柔軟性と費用対効果、提案力を評価し、SPIRAL ver.1を選定した。導入にあたり、年配の従業員が多い現場の状況を考慮し、段階的に機能を実装する手法をとった。
構築した「従業員ポータル」では、まず給与明細と源泉徴収票のWeb閲覧機能、および災害時の安否確認機能を実装した。給与ソフトのデータをシステムに取り込む運用に切り替えたことで、発送業務が不要になった。第2段階では雇用契約書のWeb化を実施。従業員はマイページ上で内容を確認し、ボタンを押すだけで承諾が完了する仕組みを整えた。さらに第3段階として、入社時の提出書類をスマートフォンで撮影してアップロードできる書類添付システムも追加した。
導入の効果として、総務部門では給与明細や雇用契約書の準備作業が短縮され、関連業務の工数がほぼゼロになった。拠点側でも書類の配布に伴う残業が減少した。従業員にとっても、場所を問わず明細を確認できるほか、書類への再三の記入や捺印が不要になるなど、利便性が向上している。
カワタキコーポレーション総務課の西田豊氏と須貝直美氏は、「必要な分だけ機能を拡張できたことで、現場の状況を見ながら無理なくDXを進めることができた。慣れたシステムで機能を増やしていける安心感がある。今後も必要な機能があれば拡張していきたい」と語っている。