マリッシュ、本人確認にマイナンバーカード活用 不正利用を抑制し安全性向上へ

2025年7月28日10:20|ニュースCaseHUB.News編集部
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 恋活・婚活マッチングアプリ「マリッシュ」を運営するマリッシュは、不正利用の抑制などを目的に、マイナンバーカードの公的個人認証サービス(JPKI)を利用したオンライン本人確認(eKYC)機能を導入した。7月28日、同社が発表した。NTTドコモビジネスのID管理ソリューション「SmartLiTA」を活用し、本人性の精度やセキュリティを向上させることで、ユーザーが安心して利用できる環境の提供を目指す。

 マリッシュはこれまでも、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き公的書類と本人の顔をリアルタイムで撮影する方式で本人確認を行ってきた。今回、2025年7月16日からiOS/Androidアプリ向けに、新たにマイナンバーカードのICチップ情報を読み取るJPKIを活用した本人確認機能を追加した。

 新機能では、利用者が署名用電子証明書のパスワードを入力後、スマートフォンでマイナンバーカードを読み取ることで本人確認が完了する。この仕組みにより、マリッシュ側が取得する情報は「住所、生年月日、性別、氏名」の基本4情報のみに限定される。個人のマイナンバーや、入力されたパスワードは取得・保存しないため、プライバシー保護にも配慮されている。

 従来の身分証の写真をアップロードする方式と比較して、JPKIの活用は本人性の精度を高め、セキュリティを強化できる。また、利用者の利便性向上にもつながると見込む。なお、生年月日情報の取得は、法律に基づき18歳未満の児童によるサービスの利用を防止する目的も兼ねており、児童の健全な育成を妨げる行為の防止に資するものでもある。

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JPKIでの申請のイメージ

 この取り組みの背景には、マイナンバーカードの普及がある。デジタル庁によると2025年7月時点で人口に対する保有率は78.6%に達し、スマートフォンでの利用も可能になるなど、活用の土台が整いつつある。マリッシュが加盟する一般社団法人恋愛・結婚マッチングアプリ協会も、デジタル庁と「マッチングアプリサービスにおけるマイナンバーカード活用等に関する協定書」を締結しており、業界全体で信頼性向上に向けた動きが進んでいる。

 マリッシュは今回の機能導入に加え、情報セキュリティの国際規格である「ISO27001/ISMS」の認証取得や、AIによる不正検知機能、24時間365日の有人監視体制の構築など、多角的な安全対策を講じている。同社はこれらの取り組みを通じて、ユーザーにとってさらに安心・安全で快適なサービスの実現を推進していく考えだ。

ニュースリリース


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