山北町、道の駅に多言語対応デジタルサイネージ 情報発信強化で地域周遊を促進

2025年12月26日16:07|ニュースCaseHUB.News編集部
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 神奈川県山北町などは、観光情報の周知と地域周遊の促進を目的に、観光デジタルサイネージを設置した。システムの開発および導入支援を担う表示灯が、12月26日に発表した。2025年12月9日にリニューアルオープンした「道の駅 山北」に配置され、最新のITソリューションを活用して情報発信機能を強化。2028年度以降に予定される新東名高速道路の全線開通を見据え、広域からの観光客増加への対応と利便性向上を図る。

 山北町を含むあしがらエリア(南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町)は、金太郎伝説ゆかりの施設や中川温泉、丹沢湖といった豊かな自然・文化資源を有している。年間30万人が利用する道の駅 山北は、開設から28年が経過しており、利用者のさらなる利便性向上やサービス拡充が課題となっていた。特に、将来的に新東名高速道路の山北スマートインターチェンジ(仮称)に近接する拠点となることから、広範囲からの来館者増を見越した積極的な情報発信が求められていた。

 今回設置された「観光デジタルサイネージ」は、あしがらエリアにおいて「新松田駅前休憩所 つむGO」「道の駅 足柄・金太郎のふるさと」に続く3カ所目の導入となる。先行して導入された近隣施設での実績や評価の高さが、今回の採用の決め手となった。システムにはイラストを活用したタッチコンテンツを搭載しており、丹沢湖などの主要観光スポットを親しみやすいデザインで表現。イラストマップ内の施設をタッチすると多様な動きが出るギミックを施すなど、子供から大人まで楽しめる設計を取り入れた。

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道の駅に設置されたデジタルサイネージ

 また、インバウンド需要への対応として日本語と英語の2言語表記を採用している。国内外から訪れる多様な観光客に対し、快適な情報提供が可能な環境を整えた。デジタルサイネージを通じて周辺施設や交通情報を視覚的に分かりやすく提示することで、滞在時間の延長や地域内の他スポットへの周遊を促し、地域経済の活性化に寄与したい考えだ。

 導入にあたり、神奈川県県西土木事務所や山北町役場、あしがら観光協会などの関係者は、今回の道の駅リニューアルの大きな目的の一つに、交通情報の充実や観光情報のさらなる発信といった情報発信機能の強化を掲げていた。近隣での実績を評価して導入を決定したが、実際に稼働した観光デジタルサイネージは先進的であり、道の駅のリニューアルに花を添える内容で大変満足している。

 関係者はまた、周辺施設情報が分かりやすく表示されるほか、多言語表記によってインバウンド客にとっても有用なツールになると期待を寄せている。今後は、今回設置された観光デジタルサイネージを起点として、あしがらエリアへの観光誘客ならびに地域周遊につながる環境整備をさらに推進していく方針だ。

ニュースリリース