マネックス証券、データ分析基盤刷新で意思決定を迅速化 サンプリング解消し精度向上

2026年1月14日17:59|ニュースCaseHUB.News編集部
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 マネックス証券は、Google CloudとBigQueryを活用して、Google アナリティクス 4(GA4)のデータ精度向上と分析環境の高速化を実現した。1月14日、導入を支援したイー・エージェンシーが発表した。データ量増加に伴うレポート表示の遅延や、長期間のデータ抽出時に発生する数値の乖離(サンプリング)といった課題を解消。正確なデータに基づく迅速な意思決定を推進し、市況の変化に応じたマーケティング施策の高度化につなげる。

 マネックス証券は、個人投資家向けに幅広い金融商品を提供する総合オンライン証券。2024年からはNTTドコモとの資本業務提携により、dポイントを活用した新サービスを展開するなど、顧客のライフステージに合わせた提案に注力している。同社では日々蓄積される膨大な顧客行動データを施策に反映させることを重視してきたが、実務において2つの課題を抱えていた。

 一つは、長期間のレポートにおける精度の維持だ。GA4では複雑な条件指定を行うと、推計値による表示であるサンプリングが発生し、実数値と乖離が生じやすい状況にあった。もう一つはレポートの表示速度の低下だ。データ量の増加によって分析業務の効率が下がり、データが十分に活用されない懸念があった。

 これらの課題解決に向け、イー・エージェンシーはGoogle Cloudを用いたデータパイプラインの再構築を支援した。GA4のローデータをBigQueryへ転送し、日次・週次・月次の単位であらかじめ集約して蓄積する仕組みを構築。これにより、可視化ツールのLooker Studioでレポートを表示する際の処理負荷を大幅に軽減した。また、特定のセグメント抽出など現場のニーズに合わせたテーブル設計の最適化や、クエリコストを抑制するための運用ルール整備も実施した。

 新基盤の導入により、1カ月を超える長期データもサンプリングなしで即座に抽出可能になった。正確な数値に基づいた報告が可能になったことで、再分析の手間が省け、報告業務全体のスピードが向上した。また、顧客の行動を長期的かつ正確に追えるようになったことで、市況の変化に合わせた適切な現状把握と施策立案がスムーズに行える環境が整った。

 マネックス証券の担当者は、今回の取り組みについて、本プロジェクトの成果はGA4の技術的な課題を解消し、長期間のデータを高精度に扱えるようになったことにあると評価する。これにより、レポートの数値に対する信頼性が高まり、社内での意思決定もスムーズになった。市況や顧客ニーズを正確に捉えるための分析基盤として、有効に機能しているとコメントしている。

 今後もマネックス証券は、最適化されたデータ活用環境を土台とし、持続的なサービスの改善とユーザー体験の向上に取り組む。

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