福岡県大牟田市は、ウイングアーク1stが提供する保健事業のデータ分析・業務アプリ統合システム「sisulu」を導入した。9月26日、ウイングアーク1stが発表した。市職員や保健師などの業務効率化を図るとともに、データを基に課題を可視化し、市民の健診受診率の向上や重症化予防による医療費の適正化につなげたい考えだ。
sisuluは、ウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」とデータ分析基盤「Dr.Sum」を組み合わせた自治体向けソリューション。同社によれば、医療データや健診データの可視化、分析と同時に入力も可能な統合ソリューションで、保険事業におけるデータ分析、データ活用を網羅的に支援できるという。
大牟田市は近年、医療データや健診データに基づいた保健指導や地域差分析を効率的に進めるための方策を検討してきた。従来はExcelでデータを管理し、マクロで集計していたが、データ量の増加に伴い集計処理が複雑化していたという。職員や保健師は数年ごとに部署異動があることから、属人的なITスキルに依存することなく、Excel利用の延長で利用できるツールの導入を検討し、sisuluの採用を決めたという。
製品選定にあたっては、運用の容易さに加えて、「MotionBoard」が保健事業に必要な入力機能を持つBIツールであることを評価したとしている。また、データのフォーマットは法改正などにより毎年変更されるためシステムの一部改修が必要になるが、ノーコードで容易に改修ができることも大きなポイントになったという。
同市はsisuluの導入により、事務作業の効率化や地域ごとの健康課題の可視化を実現し、保健師などが十分な時間を取って健康教育・健康相談に適切に対応できるようにしたいとしている。