エボルテックは、組織運営や管理部門の業務改善を目的にプロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」を採用した。4月10日、Backlogを提供するヌーラボが発表した。タスクの可視化と課題解決プロセスのナレッジ化を推進し、会議運営の効率化や業務の属人化解消につなげている。
エボルテックは、請負・受託開発やエンジニア派遣を手がける総合エンジニアリング企業。名古屋本社のほか浜松と長野に拠点を構えている。同社のエンジニアの多くは顧客先に常駐して業務に従事しており、物理的に離れた環境での組織運営が課題となっていた。
導入前、同社の名古屋開発センターでは拠点運営に関する会議が現状確認や報告に終始し、本来取り組むべき組織課題について議論する時間が不足していた。また、業務プロセスが属人化しており、過去の資料や経緯を確認するために多大な手間を要していた。拠点を跨ぐメンバー間の連携を加速させ、スピード感を持って組織改革を進めるための基盤が求められていた。
導入にあたっては、ユーザーコミュニティ「JBUG(Japan Backlog User Group)」で得られた知見が後押しとなった。他社の実践事例から、管理部門における具体的な活用イメージを具体化した。導入初期には「入力作業が増える」といった心理的な抵抗もあったが、現場のエンジニアメンバーを巻き込んで起票の習慣化を図り、課題テンプレートを整備して入力負担を軽減するなどの工夫を重ねた。これにより、数週間で全部門への浸透を実現している。
Backlogの活用により、会議のあり方は大きく変化した。ドキュメント機能を活用して報告内容を事前に共有する運用を徹底したことで、会議の場は意思決定や議論に特化できるようになった。また、従来はチャットツールに流れていた情報の断片が、Backlog上に経緯として蓄積されるようになった。これにより、仕事の進め方や判断のプロセスが組織の共通資産として形式知化されている。
定型業務の管理も効率化された。毎年発生するタスクは完了時に翌年分を起票するルールとし、過去の対応実績を参照しながら進められる環境を整えた。現在では管理部門の業務にとどまらず、採用活動や営業活動の顧客管理などにも活用範囲が広がっており、情報の蓄積が組織の資産となっている。
エボルテック名古屋開発センターマネージャーの大河原翔氏は、Backlogの活用で業務の進め方や課題解決のプロセスがナレッジとして蓄積されるようになったと話す。タスクの進捗ややり取りが可視化されたことでメンバー間のコミュニケーションが活発になり、会議を待たずに課題が解決する場面も増えているという。今後は蓄積されたナレッジをさらに活用し、AIなども取り入れながら新たな業務改善につなげていく。