クララは、DXの進展に伴い増加するSaaSのアカウント管理業務の負担軽減とプロセス統制を目的に、クラウド型業務プロセス管理システム「Questetra BPM Suite」を活用する連携の仕組みを構築した。5月18日、同製品を提供するクエステトラが発表した。人の判断とシステムによる自動処理を切り分けることで、新入社員向けのアカウント準備に要するリードタイムは、延べ1週間から実質半日に短縮された。
日本と中国を軸にクラウド構築・運用事業を展開するクララでは、従来からQuestetra上で入退社に伴うアカウント管理業務を運用しており、申請から承認までのプロセス自体は可視化されていた。ところが、コロナ禍以降のリモートワーク普及に伴い利用するSaaSが増加したことで、サービスごとの個別対応が増え、実際のアカウント発行作業は管理画面での手作業に依存する状態が続いていた。このため、プロセスは把握できる一方で実務の負荷が高まり、進捗把握や関係者間の連携にも課題が生じていた。
対応策として新たなツールの導入も検討したが、既存のQuestetraを基盤として活用する方針を採用した。複数部門が関与する分岐や並列処理、部門間の依存関係をプロセスとして定義しやすい点などを考慮した。
今回の仕組みでは、人による判断や確認を残しつつ、自動化が可能な作業を切り出す構成とした。Questetraを起点に、「Okta」「Jira Service Management」「Slack」とAPI連携し、人事による申請と承認後にJiraでチケットを起票、Oktaでアカウントを発行し、結果をQuestetraに戻して通知する一連の流れを構築している。
この仕組みにより、従来は延べ1週間を要していたアカウント準備作業が実質半日で完了するようになった。データの直接連携により転記作業は減少し、作業工程の簡素化にもつながっている。また、進捗の可視化によりタスクの滞留状況を把握しやすくなったとしている。加えて、外部連携に関するアドオン開発では、生成AIを活用することで実装の効率化も図っている。
クララのクラウドソリューション事業部コーポレートITグループの山崎氏は、AIが反復業務を担う場面が増える中で、人が最終判断を行う形が広がるとの見方を示す。そのうえで、複数のSaaSやAI、人の判断を組み合わせたプロセス管理の重要性に言及し、今後も同システムを活用した業務プロセスの整備を進める考えを示した。