長野県信用組合が営業支援システムを刷新し、Salesforce製品を活用した新システムの運用を開始した。2023年11月、富士通とセールスフォース・ジャパンが発表した。
長野県信組は長野県全域に支店を持ち、地域に密着した金融機関として展開している。生活や社会の変化に伴い、顧客へのきめ細やかな支援と対応の高度化が求められる中、既存業務の効率化と変化への柔軟な対応が課題となっていた。
この課題解決に向け、長野県信組は複数のSalesforce製品をベースに富士通が開発した新システムを導入。顧客情報や営業店職員の活動予定、案件管理などのデータを一元管理し、外出先からのタブレットでの情報入力・確認を可能にした。また、データ分析やダッシュボード生成機能、ビジネスマッチング機能なども実装している。
新システム導入により、長野県信組は以下の効果を見込んでいる。
1つ目は、データ集約と電子化による営業活動の効率化だ。顧客情報や営業活動記録などを一元管理し、外出先からのアクセスを可能にすることで、業務効率の向上を図る。さらに、集約データの分析により、新たな営業戦略の立案や適切な指導、人材育成にも活用する方針だ。
2つ目は、システムの柔軟性向上と内製化の推進である。ローコード基盤の採用により、業務変化に応じた機能追加を迅速に行えるようになった。また、長野県信組内での設定変更を可能にし、システムの内製化を進める。
3つ目は、ペーパーレス化による環境負荷低減と経費削減だ。従来紙で運用していた日報や顧客情報の共有をシステム上で行うことで、紙の使用量削減を実現する。新システムは2023年9月末に全店舗への展開を完了し、運用を開始した。