タイ竹中、Sansanの請求書管理サービス導入で年間4800時間の工数削減を実現

2024年9月9日08:55|ニュースリリース公開日 2024年8月27日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 竹中工務店の海外法人であるタイ竹中は、Sansanのインボイス管理サービス「Bill One」を導入した。8月27日、Sansanが発表した。

 タイ竹中は、バンコクを拠点に50年以上建設事業を展開している。タイでは紙の請求書が9割以上を占めるなどアナログな商習慣が根強く、タイ竹中でも毎月2000件以上の紙の請求書を受領しており、現場担当者や経理担当者の業務負荷が高くなっていた。また、紙でのやり取りが中心のため、本社が現場の取引実態を把握するのが難しい状況にあり、締め日の直前に書類不備が発覚した場合、支払い遅延や月次決算の遅延といったリスクを抱えていた。

 課題解決のため、タイ竹中は請求書をデータ化できるBill Oneを導入した。導入は2024年7月に完了し、本社や建設現場など計38拠点で受領する請求書の全てをデジタル化している。

 Bill Oneの導入により、請求書の回覧やシステムへの手入力などの作業時間が1件あたり約20分から約8分に短縮された。これにより、月間約400時間、年間約4800時間の工数削減を実現し、月次決算の加速につながっている。また、経理担当者がオンライン上でリアルタイムに処理状況を確認可能となり、請求書不備の早期発見体制を確立しコーポレートガバナンスの強化も実現した。

 請求書の受領、支払い申請、承認といった一連の業務をBill One上で一気通貫に実施し、会計システムとも連携したため、支店や建設現場に配置していた経理担当者を全員本社に集約可能となった。その結果、経理担当者間の情報連携や経理人材の育成がスムーズに行えるようになり、従業員の生産性向上が実現している。

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タイ竹中の経理担当者がBill One上で請求書を確認する様子

 タイ竹中の導入担当者は、「紙を中心とした商習慣が根強いタイにおいては、アナログな業務フローによる非効率さが課題となっていました。また、タイの建設業界においては、グローバルでの競争が激化しており、技術力や顧客との信頼関係だけでなく、コストやガバナンス面も重視されるようになり、経理業務においても生産性の向上やコーポレートガバナンスの強化が喫緊の課題となっていました」とコメントしている。

 さらに、「Bill Oneの導入時は慣れ親しんだ業務フローを変更する必要があり、経理担当者や現場管理者、さらには取引先の理解を得るのに苦労しました。しかし、社内外の関係者に対して丁寧な説明や研修などを行ったことに加え、Bill Oneの専任担当者のサポートもあり、取引先のほとんどがBill One上での請求書のやりとりに賛同してくださいました」と、導入時の苦労を明かしている。

 その上で、「今後は、Bill Oneによって創出した時間で、経理担当者が決算データを素早く収集、分析し、経営に必要な示唆を行える役割を担っていく『Business Partner』となることを目指しています。そして、企業として正確かつ迅速な経営判断を行い、市場と顧客に価値を還元していきたいと考えています」と展望を語った。 

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