トライコーンは、kintoneで構築した営業支援ツール(SFA)に、Skyの営業名刺管理「SKYPCE」で取り込んだ名刺情報を連携している。Skyが9月29日に導入事例を公開した。以前導入した他社製の名刺管理サービスは、SFA連携用プラグインが海外サーバーを経由する仕様で、社内のセキュリティルールに合わなかった。展示会で得た名刺のデータ化は、従来の1~2週間から翌営業日に短縮した。
トライコーンは、CRMプラットフォーム「クライゼル」の開発・販売や、CRM領域のシステム開発、kintoneを使ったDX推進支援を手がける。従来は、営業部門が獲得した名刺をサポート部門が手入力でデータ化していた。在宅勤務制度の開始でこの運用が難しくなり、他社製の名刺管理サービスを使い始めた。
その後、kintoneで構築したSFAへ名刺情報を連携しようとしたところ、連携用プラグインが海外サーバーを経由する仕様が、同社のセキュリティルールに抵触すると分かった。コスト面の課題も重なり、乗り換えを決めた。複数の製品を比較し、「国内にサーバーがある」「データの第三者利用がない」といった必須要件を満たしていたSKYPCEを選んだ。Skyがセキュリティ関連の資料を豊富に提供しており、社内稟議も円滑に進んだという。長年運用してきたSFAを大幅に改修しなくてよい点も、決め手の一つだった。
効果の一つは、営業情報の充実だ。同社はインバウンドセールスが中心で、最大の顧客流入経路はWebサイトの問い合わせフォームだ。コンバージョン率を上げるため入力項目を必要最小限に絞っており、部署名や役職は取得していない。手入力の情報のため、正確性にも課題があった。SKYPCEとSFAの連携後は、訪問時に受け取った名刺を取り込むと、不足していた部署や役職がSFAに連携され、正確な情報で上書きされる。データクレンジングの工数も減った。SKYPCEの企業データベースで信頼性の高い企業情報も確認でき、提案の質が上がった。クライゼルは活用の幅が広いため、商談前に顧客の業務をどれだけ具体的に想像し、課題やニーズの仮説を立てられるかが受注確度を左右する。名刺情報の連携で、正確で具体的な情報を得られるようになった。
もう一つは、名刺のデータ化の速さだ。SKYPCEはスマートフォンで撮影するだけでデータ化できるため、名刺の即時取り込みが定着した。手入力の時代は、展示会で獲得した名刺のデータ化に1~2週間かかっていた。今は会期中にスマートフォンで名刺をスキャンすれば、翌営業日にはデータ化される。お礼メールやシナリオ配信を事前に準備しておくことで、展示会の終了後すぐにアプローチを始められる。名刺の登録時には展示会名のタグを付けて流入経路を判別し、タグはSFAにも連携できるため、顧客のセグメント分けも簡単になった。
今後は、現在は流入経路に限っているタグを、セグメントごとのアプローチを強めるためのグレーディングなどにも使う考えだ。名刺情報の蓄積で得た業種や部署の情報を生かし、kintone上で顧客の傾向分析を行うことも検討する。現状は、Skyのkintone連携プラグインの仕様上、週1回、名刺情報をSFAに同期する作業が必要だ。将来の機能改善で連携が自動化されれば、リアルタイム性が高く効率的なアプローチができるとみて、期待している。