不動産SHOPナカジツ、遠隔点検で予約渋滞を解消 地域横断の支援で稼働率5倍に

2025年7月29日11:37|ニュースCaseHUB.News編集部
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 総合住宅企業の不動産SHOPナカジツは、住宅定期点検業務における地域間の業務量格差の解消と予約渋滞の緩和を目的に、遠隔コミュニケーションツール「SynQ Remote」を採用した。7月29日、SynQ Remoteを提供するクアンドが発表した。他エリアのスタッフが遠隔で点検を支援する体制を構築し、週あたりの稼働率を約5倍に高めた。顧客満足度を維持しながら業務の効率化を進める。

 不動産SHOPナカジツは愛知県を拠点に、不動産仲介から新築住宅、リフォームまで幅広く手がけている。引き渡し後の定期点検にも力を入れているが、事業拡大に伴い、愛知エリアでは点検予約が2〜3カ月待ちになる一方、福岡や千葉エリアのスタッフは週に2〜3件しか稼働しないなど、業務量に地域格差が生じていた。

 同社の点検は床下の確認まで含む手厚い内容のため、品質を担保できる外部委託先を見つけるのが難しく、コストも課題となっていた。こうした背景から、自社のサービス品質を維持したまま、社内の人員を有効活用できる仕組みを模索していた。

 2024年5月にSynQ Remoteを導入し、福岡・千葉のスタッフが、愛知の現場にいる協力業者と遠隔で連携して点検を行う体制を構築した。これにより、従来は週2〜3件だった点検件数が週15件以上に増加し、稼働率は週換算で約5倍に向上した。予約が集中していた愛知エリアでも、待ち期間が約3分の1に短縮された。

 SynQ Remoteのポインター機能を使い、画面上で床下や配管の状況を的確に指示できるため、顧客からは「遠隔でも十分わかりやすい説明だった」と高い評価を得ている。また、録画機能を活用し点検対応を振り返ることで、説明や接客品質の改善にもつなげている。

 不動産SHOPナカジツ メンテナンス部部長の川村明氏は、「リモートの場合、対面以上に細かく説明する必要があり、結果として顧客への説明が丁寧になったのも良い効果だった。今後は協力業者だけでなく、顧客自身のスマートフォンで弊社とつなぎ、セルフ点検ができる仕組みを作りたい。専門家がいつでも支援できる体制を構築したい」と話している。

ニュースリリース


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