住友金属鉱山、STANDARDの支援でDX人材ネットワーク構築 部門間の縦割り解消

2026年1月23日15:36|ニュースCaseHUB.News編集部
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 住友金属鉱山は、事業部門の自律的な変革を支える組織設計や人材育成を目的に、STANDARDのDX支援サービスを採用した。1月22日、DX人材育成や戦略立案を支援するSTANDARDが発表した。DX推進部が各部門をつなぐハブとなる「DX人材ネットワーク」を構築し、部門を超えた知見共有と全社的なKPI管理を強化。経営層を巻き込んだ体制整備により、生産性30%向上という定量目標の達成に向けた基盤を整えた。

 2022年のDX推進部発足当時、住友金属鉱山では各領域でDX活動が進められていたものの、全社横断でのKPIや施策の整理が不十分で、進捗の全体像が見えにくい状況にあった。また、目指すべきDX人材像やスキル定義が曖昧なまま育成の仕組みも未整備だったため、事業部門の縦割り構造の中で推進担当者が孤立しがちで、組織的な知見共有が困難という課題を抱えていた。

 こうした背景から、同社はDX推進部の役割を、各部門へ上から指示を出す組織ではなく、現場の自律的な変革を側面から支える潤滑油として再定義した。パートナーに選定されたSTANDARDは、約2年間にわたり段階的な伴走支援を実施。まずDX人材像ごとに期待される役割や行動例を明文化し、6コース計79講座に及ぶ「Eラーニング」と認定制度を構築した。さらに、各部門で中心となるDX推進リーダーやDXエンジニアを対象に、実務成果物の創出までを見据えた実践的なワークショップを展開した。

 プロジェクトの中盤には、社内でのKPI運用が一定期間経過し、経営層の課題意識が高まったタイミングを見計らって経営層全員参加のセミナーを企画。これを契機として、社長から全社共通の目標として生産性30%向上が提案された。役員間での議論を経てDX推進指針が策定され、各領域のKPIや施策の全面的な見直しへと発展した。この一連の取り組みにより、部門横断で相談や協働ができるコミュニティが形成され、全社的なDX推進の土壌が整備された。

 住友金属鉱山DX推進部長の常川茂氏は、STANDARDの支援について、同社の事情を十分に理解した上で厳しい議論も厭わないスタイルだったと評価している。押し付けではなく、自分たち自身が咀嚼できる形で提案を受けたことで、地に足のついた活動になった。特に経営セミナーについては、社内の課題が見えてきた最適なタイミングで実施されたことが、役員の合意形成と全社KPI策定という大きな転換点につながっている。

 住友金属鉱山は今後も、従業員が自ら必要性を理解して動けるよう環境整備と機会提供を継続する方針だ。外部の知見を自社流に変換して自律的に意思決定を行うプロセスを徹底し、日本型企業におけるDX文化の醸成とさらなる成果創出を目指す。

ニュースリリース