TDCソフトは、法務業務の効率化と高度化を目的に、LegalOn Technologiesが提供する法務AI「LegalOn」を採用した。4月6日、LegalOn Technologiesが発表した。2025年11月にLegalOnへの移行を完了し、「マターマネジメント」や「レビュー」などの各モジュールを統合活用している。これにより、案件受付から審査、契約書管理にいたる一連の作業工数を従来の約4分の1に圧縮したほか、直近5年で4倍に増加した契約案件に対し、増員することなく対応できる体制を構築した。
TDCソフトは、金融や製造など幅広い分野でシステム開発を手掛ける独立系システムインテグレーターだ。同社では近年、事業拡大に伴い契約審査案件が急増しており、2024年度の案件数は5年前の約4倍となる160件を超えていた。しかし、従来の法務業務はメールやチャットによる属人的な受付やExcelでの案件管理、紙中心の契約書管理などアナログな手法が中心であり、限られた人員での審査精度維持と工数増大が大きな課題となっていた。
こうした背景から、同社は2021年9月に導入していたAIレビューサービス「LegalForce」から、より包括的な機能を備えたLegalOnへ移行した。選定にあたっては、案件受付から審査、管理までを一元化できる点や、AIによる審査品質の標準化、さらには法務人材の早期育成を支援できる点を評価した。
導入の効果として、まず「マターマネジメント」機能による窓口の一本化が挙げられる。専用の受付フォームを設置したことで情報の抜け漏れが激減し、依頼部門とのやり取りもシステム内で完結するようになった。また、「レビュー」機能を活用することで、経験の浅い担当者でも網羅的な審査観点を確認できるようになり、業務の標準化と教育効果を同時に実現している。英文契約への対応においても「ユニバーサルアシスト」を活用し、未知の領域におけるリスク把握の迅速化につなげている。
さらに、締結済みの契約書については「コントラクトマネジメント」で管理することで、過去案件の検索性が大幅に向上した。一連の機能活用により、実質的な作業工数は導入前の4分の1程度まで削減されている。
今後は、蓄積されたデータとAI技術をさらに活用し、事業の変化に即した「一歩先の提案」ができる法務組織を目指す方針だ。TDCソフト総務部は、限られたリソースで精度を落とさず、攻めの法務を実現するためのパートナーとして、引き続きテクノロジーへの習熟を深めていく考えだ。