TDCソフト、西川計測の技術標準「LITEC」策定を支援 生成AI活用で開発生産性向上

2025年9月16日18:45|ニュースCaseHUB.News編集部
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 西川計測は、TDCソフトの技術支援を受け、開発技術標準「LITEC」を策定した。9月16日、TDCソフトが発表した。生成AI(GitHub Copilot)の活用に焦点を当て、開発プロセス全体の生産性向上と品質強化を目指す。

 計測・制御・理化学の専門商社である西川計測は、DX(デジタルトランスフォーメーション)需要の高まりに対し、開発現場における知識やノウハウのばらつき、属人化が課題となっていた。これらの課題を解決するため、長年のシステムインテグレーションで培ったTDCソフトの知見を結集したLITECを策定し、技術支援プロジェクトを開始した。

 LITECは、Lab Informatics(ラボインフォマティクス)と、Technology(テクノロジー)を組み合わせた造語で、開発に必要な技術標準やノウハウを集約したポータルサイトで、開発工程標準や開発規約などを統一し、開発品質の均質化を図る。技術サポートや意見集約の機能も有しており、組織全体で知見を共有し、継続的な改善を実現する。ラボインフォマティクスとは、試験機器、ソフトウェア、データベースおよびネットワークを活用し、業務やデータの一元管理によって信頼性の向上と業務効率化を図る、試験・検査・分析に特化したアプリケーションの総称。

 本プロジェクトでは、特に生成AIの活用に重点を置いている。開発現場での安全な活用を促すためのガイドラインを策定し、勉強会を通じて利用を促進。単体テストコードの自動生成やソースコードの実装支援に生成AIを積極的に活用することで、手動では工数確保が困難だった作業を効率化し、開発の生産性向上につなげる。さらに、可読性や保守性の高いコードへの書き換え(クリーンコード化)にも生成AIを適用し、技術負債を解消してプロジェクト全体の品質を安定化させる。要件定義などのドキュメント作成支援にも活用することで、上流工程の工数削減と品質向上も目指す。

 西川計測の技術ソリューション統括本部 ソフトウェアソリューション本部長である大熊祐子氏は、「当社の開発体制は、長年の蓄積による技術のばらつきや属人化が課題だった。LITECの導入は、これらの課題を解決する大きな一歩だ。特に、生成AIを開発標準と連携させるというTDCソフトのアプローチには、大きな期待を寄せている。このプロジェクトを通じて、開発の生産性が向上し、より高品質なサービスを迅速に市場に提供できる体制を構築できると確信している」とコメントしている。

ニュースリリース